J.フロント リテイリング(3086) 「中計」目標達成に向けパルコ構造改革、金融の構造転換、周辺開発などを注視

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2019/05/07)

・今期の事業利益を実質横ばい予想に減額
 前期の連結事業利益がパルコ、卸売の苦戦、自然災害等の影響、成長戦略に基づく先行投資により前期比2%減だったことを受け、企業価値研究所は「中計」折り返し地点の今期を実質前期並みと予想(IFRS16号適用による押し上げ分除く)。大丸心斎橋店新本館(開業予定9月)、新生渋谷パルコ(同秋)でビジネスモデル革新を目指すが、開業費が膨らむ今期の利益貢献は限定的。パルコにおける衣料品不振や競合激化など構造的リスクも考慮した。

・心斎橋、渋谷の変革などにより来期、22/2期の事業利益は続伸へ、ROE目標8%以上への取り組みに期待
 来期は心斎橋、渋谷の本格貢献、クレジット金融の投資回収局面入りで連結事業利益前期比10%増を、「中計」最終年度の22/2期は心斎橋店北館(開業予定21年春)の寄与により同7%増の580億円を予想。だが、22/2期連結営業利益は560億円と、「中計」目標に対し実質35億円の未達へ。目標実質達成には、パルコの構造改革、クレジット金融の構造転換、心斎橋・渋谷モデルの横展開を早急に進める必要があろう。不動産事業で都心店舗の周辺開発の本格化にも注目。「中計」ROE目標8%以上達成に向けた取り組みにも期待したい。

・リスクファクター ~消費増税、競合激化など

・アナリストの投資判断 ~来期予想PERは厳しい評価だった前期を下回る、株価は尚も回復余地
 10連休後、消費増税後の消費動向は不透明だが、心斎橋、渋谷が通年寄与する来期のPER(当研究所予想)は11倍と、厳しい評価が続いた前期の平均13倍を下回る。尚も株価回復余地はあるだろう。短期的には、5月の月次売上速報(6月3日発表予定)、心斎橋、渋谷の詳細リリース(前者は夏頃予定)に要注目。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
本サイトに掲載の記事・レポートは、QUICK企業価値研究所が提供するアナリストレポートサービスの抜粋記事です。
レポートサービスは証券会社・金融機関様に対し個人投資家向け販売資料としてご提供させて頂いております。
サービスに関するご質問、資料のご請求等は以下フォームよりお問い合わせください。
※ 個人投資家の方は掲載記事(レポート)の詳細を「QUICKリサーチネット」からもご覧頂けます。
   サービスの詳細・ご利用方法はこちらをご覧ください。
※ なお、本サイト掲載記事の内容に関する個別のご質問にはお答えできかねます。ご了承ください。

関連記事

  1. J.フロント リテイリング(3086) 心斎橋・渋谷の寄与で21/2期営業利益予想530億円と、「中計」目標が射程圏に

  2. J.フロント リテイリング(3086) 今期事業利益は6%増へ、不動産の貢献に加えインバウンド需要も続伸

  3. 日産自動車(7201) 今期も大幅営業減益を予想。米国事業再建は相当な時間を要しよう

  4. オリエンタルランド(4661) 大規模開発をテコに来期以降、入園者数・営業利益の成長が続く見込み

  5. 東京瓦斯(9531) 今期は利益回復を予想するが、電力・ガス競争激化を懸念

  6. 任天堂(7974) 今期営業利益は3000億円台回復へ、中国展開、デジタル化加速など上振れ要因に期待

  7. クボタ(6326) 北米やタイの販売が拡大し1Q業績は好スタートに

  8. 京セラ(6971) 通信インフラや自動車向けの貢献により、増収増益を予想

人気記事ランキング

  1. 登録されている記事はございません。

アーカイブ

PAGE TOP