QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2019/04/17)
・最主力品の「モーラステープ」は苦戦続く
企業価値研究所予想の20/2期の連結営業利益は前期比1%増の226億円。消炎鎮痛貼付剤「サロンパス」を中心に一般用医薬品は増収を見込むが、最主力品の経皮鎮痛消炎剤「モーラステープ」の苦戦等から医療用医薬品が落ち込み連結全体では微減収を予想。「サロンパス」自社販売拡大に伴う収益性の向上等から増益を予想する。
続く21/2期と22/2期についての連結営業利益予想は21/2期が同3%減の220億円、22/2期は同4%増の228億円。引き続き「サロンパス」の伸長を見込むが、21/2期は国内薬価引き下げの影響で減益、22/2期は新製品群の貢献を見込み増益を予想する。
・19/2期は3%減収、17%営業減益
19/2期の連結業績は、売上高が前期比3%減の1434億円、営業利益は同17%減の223億円、特別損益の改善等から純利益は同横ばいの192億円。「サロンパス」を中心に一般用医薬品は順調だが、薬価引き下げ等の影響で「モーラステープ」など医療用医薬品が落ち込み減収・営業減益。
・リスクファクター ~医療制度改革と主力製品への依存度の高さ
・アナリストの投資判断 ~「サロンパス」の成長等に注目
株価は18年6月22日に上場来高値となる9950円をつけたが、その後は総じて軟調に推移し足元は5200円前後で推移。最主力品で医療用医薬品の経皮鎮痛消炎剤「モーラステープ」の落ち込みが続いていることが上値を重くしているようだ。薬価制度の抜本改革により国内医療用医薬品は厳しい事業環境が続く。株価の上昇には「サロンパス」の着実な成長や新製品の貢献、新薬の開発進展などが必要と考える。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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