QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2019/03/08)
・今期予想では映像のさらなる悪化も織り込む
企業価値研究所は19/3期通期の連結予想営業利益を450億円→440億円(前期比46%減)へ引き下げた。想定為替レートを円高方向に見直し主力の医療をやや引き下げたほか、デジタルカメラなどの映像を従来よりも厳しくみた。これら以外の改善との差し引きでわずかな減額に。前期との比較では証券訴訟の和解金などで大幅減益。来期以降は円高の影響を織り込み下方修正したが、来期の大幅増益の見方に変わりはない。
・消化器内視鏡の新製品の動向が注目ポイントに
中期経営計画で21/3期の目標値を掲げている(昨年9月に下方修正)が、これを達成するには主力の消化器内視鏡の新製品投入がポイントとなる。高い利益成長をもたらす新製品を発売することができるかどうか注視したい。
・3Q累計は営業66%減益
19/3期3Q累計の連結営業利益は206億円(前年同期比66%減)となった。上期に計上した一過性の損失が重荷となった。
・リスクファクター ~為替相場の変動、医療における当局の規制、製造物責任、映像における競争激化など
・アナリストの投資判断 ~ガバナンス改善への取り組み、新製品への期待などにより株価をやや強気にみる
当研究所では、当面の株価をやや強気にみている。今年に入ってからの株価の動きをみると、1月11日に公表した企業変革プランで大株主のファンドから取締役を招聘する意向を示したことなどガバナンス(企業統治)改善への取り組みが評価されてきたようだ。さらに事業面では、消化器内視鏡の新製品への期待が高まっていることも考えられる。ただ新製品については、当局の承認などにより株式市場における期待通りに進まないこともあり得る。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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