QUICK企業価値研究所アナリスト 谷林正行(2019/02/14)
・21/3期は再び増収・増益へ
企業価値研究所の19/3期通期の連結予想営業利益は、540億円→620億円(前期比2.5倍)へ引き上げた。3Qの受注面、売り上げ面、採算面の進捗が想定よりも好調だったため。半導体の高度化によるテスタ需要が増加し、大幅増収・増益へ。ただ、米中貿易摩擦により半導体メーカーの設備投資マインドは低下してきた。このため来期以降の予想は下方修正した。20/3期は減収・減益予想としたが、今年後半には回復に転じる見通しであり、21/3期は再び増収・増益に向かうと予想した。
・成長に向けた取り組みは継続
足元の業況は悪化しているが、会社側は今年後半にも半導体メーカーのテスタ投資が再び活発化するとみている。このため、研究開発など成長に向けた取り組みは継続している。
・19/3期3Q累計の営業利益は前年同期比約5倍
19/3期3Q累計の連結営業利益は545億円(前年同期比5.1倍)。主力のテスタを中心に大幅な増収・増益に。
・リスクファクター ~半導体メーカーの業況、需要変動が大きいことなど
・アナリストの投資判断 ~割安感が見直され、さらに今年後半の回復を織り込む展開も考えられる
当研究所では、今後の株価について強気にみている。同社など半導体製造装置大手の直近の株価は、業況が厳しくなりながらも値上がりしている。予想PERは低位にあり、割安感が見直されてきたとみられる。今後は、さらに今年後半の半導体製造装置業界の回復を織り込む展開も考えられる。ただし、米中貿易摩擦がさらに激化した場合には上値が抑えられるため、リスク面には注意していく必要があろう。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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