QUICK企業価値研究所アナリスト 原田大輔(2019/01/25)
・19/8期通期の営業利益予想を小幅減額
19/8期1Qの連結営業利益は前年同期比8%減の1047億円。企業価値研究所の予想に対して若干下回った。海外ユニクロ事業の営業利益は同13%増の526億円と順調なスタートとなったものの、暖冬により販売が落ち込んだ国内ユニクロ事業の営業利益が同30%減の380億円と苦戦したことが響いた。当研究所では、足元の国内ユニクロ事業の苦戦を踏まえ、19/8期通期の営業利益予想を2700億円→2650億円(前期比12%増)に小幅減額したが、海外ユニクロ事業が収益拡大を牽引する従来からのシナリオに変更はない。
・20/8期も2桁営業増益を予想
当研究所では、20/8期通期の連結営業利益を前期比13%増の3000億円と予想。前回予想から変更はない。海外ユニクロ事業では、ローカル化により確立した「ユニクロ」ブランドなどを背景に、積極出店が続くとみている。国内ユニクロ事業では、消費税率の引き上げが控えるが、実需に根ざした商品をリーズナブルに提供することを強みとするため、販売減速の懸念は小さいとみている。
・リスクファクター ~季節商品の最盛期における天候
・アナリストの投資判断 ~海外ユニクロ事業を中心とする収益拡大で株価も上昇へ
暖冬による国内ユニクロ事業の苦戦を踏まえ、19/8期の業績予想を減額修正したが、海外ユニクロ事業が収益拡大を牽引するシナリオに変更はなく、影響は一時的とみている。足元の予想PERは31倍台で推移しており、海外ユニクロ事業を中心とする業績拡大期待などを背景に予想PERが上昇した14/8期以降の水準は予想PERで40倍前後であり、足元の国内ユニクロ事業の苦戦や国内外の経済減速リスクを勘案しても、割高感はないとみる。当研究所では、今後の収益拡大に合わせて株価も上昇へ向かうと予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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