J.フロント リテイリング(3086) 「中計」目標の22/2期営業利益560億円は依然射程圏

QUICK企業価値研究所アナリスト 永田和子(2019/01/16)

・中国の規制影響を考慮し来期免税売上高予想を減額
 中国で19年1月から代理購入業者への規制が強化されたうえ、人民元安もあり、インバウンド需要の先行き不透明感が強まっている。企業価値研究所は訪日数増加や個人旅行シフトによる追い風が続くとみるが、規制強化の影響を考慮し、来期以降の免税売上高予想を引き下げた。

・革新目指す心斎橋・渋谷の本格貢献は21/2期から
 「中計」2年目の今期は「G6」等の通年寄与により百貨店から不動産への変革が順調に進む一方、パルコ、建装等が苦戦。クレジット金融も来期にかけ先行投資が続く。今期連結事業利益は百貨店経費増要因もあり前期比2%増にとどまろう。来期も大丸心斎橋店新本館、新生渋谷パルコの開業(今秋予定)費や消費増税影響を考慮し緩やかな伸びを見込むが、心斎橋、渋谷が本格貢献する21/2期はクレジット金融の回復もあり同9%増へ。免税売上高予想減額や今期のパルコ苦戦を反映し前回予想から減額。連結営業利益予想も21/2期518億円に引き下げたが、21年春の心斎橋店北館再生などから「中計」22/2期目標560億円は依然射程圏とみていい。当研究所は心斎橋、渋谷が目指す革新に期待する半面、「中計」目標の足枷とならぬよう、苦戦事業のテコ入れが必要と考える。

・リスクファクター ~消費増税、競合激化、円高・株安

・アナリストの投資判断 ~割安感強く、今秋開業の心斎橋・渋谷への期待感が株価回復を後押しへ
 今・来期のPER(当研究所予想)はともに11倍と、16年のインバウンド需要停滞期の平均14倍と比べても割安感が強い。インバウンド需要の先行き不透明感に加え、来期利益変化率の低さもあり、株価の急反発は見込みにくいが、今秋開業する大丸心斎橋店新本館、新生渋谷パルコへの期待感が株価回復を後押ししよう。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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