QUICK企業価値研究所アナリスト 原田大輔(2018/12/03)
・18/8期の営業利益は過去最高
18/8期通期の連結営業利益は前期比34%増の2362億円。国内外ユニクロ事業が好調で過去最高を更新した。事業別では、海外ユニクロ事業の営業利益が同63%増の1189億円。アジア圏を中心とする店舗網の拡大や、経費コントロールなどにより大幅増益だった。国内ユニクロ事業の営業利益も同24%増の1190億円。既存店売上高の伸長に加え、サプライチェーン・マネジメント(SCM)改革の効果も顕在化しはじめ、3期ぶりの増益だった。
・19/8期以降も2桁営業増益を予想
企業価値研究所では、19/8期通期の連結営業利益を前期比14%増の2700億円、続く20/8期通期の連結営業利益を同11%増の3000億円と予想。国内ユニクロ事業の安定成長に加え、海外ユニクロ事業の高成長で2桁営業増益を見込む。海外ユニクロ事業では、アジア圏を中心とする積極出店で収益成長が続くと予想。ローカル化により確立した「ユニクロ」ブランドなどを背景に、今後も出店は順調に進むとみている。また、国内ユニクロ事業では、SCM改革による収益力の改善がポイントになろう。
・リスクファクター ~季節商品の最盛期における天候
・アナリストの投資判断 ~海外ユニクロ事業を中心とする業績拡大で株価も上昇へ
直近1年の株価推移をみると、18年3月の年初来安値3万8900円から上昇し、11月に年初来高値6万1930円をつけた。これは15年7月につけた上場来高値6万1970円に迫る水準。足元の株価は、海外ユニクロ事業を中心とする業績拡大期待などを背景に予想PERが切り上がった14/8期以降の水準(予想PERで40倍前後)と比較し、割高感はないとみている。当研究所では今後も、利益成長に合わせて、株価の上昇基調が続くと予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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