東海旅客鉄道(9022) 新幹線の利用増加で今・来期と緩やかな増益局面が続こう

QUICK企業価値研究所アナリスト 唐木健至(2018/11/09)

・子会社の販売が想定を上回り、従来予想を微修正
 上期決算発表を受け企業価値研究所では、今19/3期の連結業績予想を微修正。営業利益を6800億円→6820億円(前期比3%増)とした。子会社で鉄道車両の製造を手掛ける日本車輌製造の販売が想定を上回っていることを勘案し、予想をやや引き上げた。前期との比較では、景気回復に伴う輸送需要の活発化で、新幹線の利用が増えると想定。安全対策の強化で鉄道設備の修繕費が増加するほか、電気代の上昇に伴い動力費が増えるとみるが、小幅の営業増益の予想としている。
 来20/3期の連結業績も、日本車輌製造の販売想定の引き上げなどにより、従来予想を小幅増額。営業利益を6990億円→7010億円(前期比3%増)とした。前期との比較では、訪日客の取り込みなどで新幹線を中心とした鉄道の利用増加が続くとみて、増益の予想としている。

・ビジネス、観光ともに輸送需要が堅調に推移
 19/3期上期の新幹線収入は前年同期と比べ3%増加。景気回復に伴い、ビジネス、観光ともに輸送需要が堅調に推移した。

・リスクファクター ~東海地震など

・アナリストの投資判断 ~足元は概ね妥当。着実な利益成長をにらみながら水準を切り上げる展開を予想
 直近株価での20/3期当研究所予想PERは10倍弱と、過去3年の平均(10倍台半ば)をやや下回る。当研究所では、安全対策の強化などで鉄道関連の経費が今後は当面高止まりするとみることから、株価も過去3年を下回る評価が妥当だが、足元で新幹線の利用増加が続いていることもあり、株価の評価を大きく引き下げる必要はないと考えている。足元の株価は概ね妥当な水準にあるとみており、今後は着実な利益成長をにらみながら徐々に水準を切り上げる展開を予想する。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)
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