QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2018/10/25)
・今期会社修正計画には依然上振れ期待
19/2期上期は前年同期比14%増収、営業利益は92億円と同11%増加。主要販売先の欧米で、好調な需要や新製品効果を背景に販売が伸長。増収効果で原材料費等のコスト増を吸収した。会社は19/2期通期の業績計画を増額(営業利益127億円→138億円)。企業価値研究所も19/2期予想を前回に続き再増額する(営業利益143億円→150億円)。下期の為替想定を1ドル=112円(前回110円)に見直したことも考慮した。受注は1Qに大きく拡大し、2Qも堅調を維持。会社の修正計画は為替想定(下期想定は1ドル=109円)も含め保守的とみる。
・来期、再来期予想も増額。欧米の拡販が続くと予想
当研究所は20/2期、21/2期の業績予想も今回増額。為替想定の円安方向への見直し等を勘案した。引き続き欧米での拡販効果を軸とした増収増益基調の継続を予想。20/2期に営業最高益更新を見込む。会社は19/2期の配当計画を増額。配当は増加傾向で、今後も増加の余地があるとみる。
・リスクファクター ~為替、コスト増加、競争激化等
・アナリストの投資判断 ~業績の上振れ、続伸の期待等踏まえると上伸余地
株価は夏場以降、業績の上振れ期待等を背景に上伸。9月20日に過去最高値を付けた。上期決算発表後は材料出尽くし感や相場全体の地合い悪化などから急落。現状の当研究所の19/2期予想PERは10倍程度で、製造業や機械セクターの平均、同社の過去3年平均に比べ低く、割安感がある。米中貿易摩擦の影響で機械株全般のセンチメントは悪化気味だが、同社では実際の影響は僅少とみられる。今期業績の会社修正計画に対する上振れ期待は依然燻り、来期以降の業績続伸も期待されるため、株価には上伸余地があるとみる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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