QUICK企業価値研究所アナリスト 真下弘司(2018/09/04)
・今期は営業減益予想、来期は回復を見込む
企業価値研究所予想の19/3期の連結営業利益は前期比1%減の440億円。続く20/3期の連結営業利益は同9%増の480億円。1Qは順調なスタートだが、妥結率低くともに前回予想を据え置く。19/3期は18年4月の薬価引き下げ等の影響で医療用医薬品市場はマイナス成長を想定。PALTACや新規事業の寄与を見込むが、売上総利益率の悪化で減益を予想する。20/3期は薬価引き下げの影響が一巡、売上総利益率の改善を見込み増益を予想する。
・1Qは3%増収、34%営業増益
19/3期1Qの連結業績は、売上高が前年同期比3%増の8032億円、営業利益は同34%増の116億円。販管費の減少もあり医療用医薬品等卸売(メディセオ)事業が大幅な増益を達成したほか、化粧品・日用品、一般用医薬品卸売(PALTAC)事業も順調に推移。18年6月末の医療機関との価格交渉における妥結率は金額ベースで15.1%だった。
・リスクファクター ~医療費抑制、総価契約・未妥結仮納入など
・アナリストの投資判断 ~新規事業の育成に注目
株価は18年5月23日に上場来高値となる2628円をつけたが、その後は総じて軟調な展開が続いており足元は2200円前後で推移。医療用医薬品市場は薬価引き下げなど医療費抑制策の影響で成長が鈍化。株価の上昇には売上高に依存しないビジネスモデル(生産性向上や新規事業の育成等)への転換が必要と考える。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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