QUICK企業価値研究所アナリスト 中村宏司(2018/08/20)
・19/3期の調整後営業利益は12%増を予想
企業価値研究所では、19/3期の調整後営業利益(売上収益から売上原価と販管費を控除した同社独自の利益指標)730億円(前期比12%増)の従来予想を据え置いた。1Qの調整後営業利益は減益となったが、2Q以降の収益改善を見込み、従来予想を変更しなかった。前期比では、需要回復に伴う販売数量の増加などにより、増益になるとの見方は変えていない。
・20/3期以降も増益基調が続くと予想
20/3期、21/3期の調整後営業利益も従来予想を据え置き、増益が続くと予想。自動車関連分野において「特殊鋼製品」の拡販が増益に貢献。「素形材製品」も生産性の改善を見込み、増益に貢献するとみている。
・1Qの調整後営業利益は10%減
19/3期1Qの調整後営業利益は前年同期比10%減の160億円。減価償却費、研究開発費の増加や原材料コストの上昇などが響き、「特殊鋼製品」、「磁性材料」、「素形材製品」の採算が悪化した。
・リスクファクター ~自動車生産・販売動向
・アナリストの投資判断 ~当面の株価は上値の重い展開が続くと予想
株価指標面では、19/3期の当研究所予想連結PER11倍は同業他社に比べやや割高な水準にあるが、19/3期1Q実績連結PBR1倍割れの株価に割高感は少ないものと考える。しかし、1Qは主要セグメントが調整後営業利益ベースで減益となり、業績回復に時間がかかっていることから、当面は上値の重い展開が続くと予想する。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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