QUICK企業価値研究所アナリスト 柊宏二(2018/07/13)
・会社計画より強めの19/2期業績予想をやや増額
19/2期1Qは前年同期比16%増収、営業利益は48億円と同14%増加。主要販売先の欧米で、新製品効果もあり販売が伸長。増販効果等で運送費等のコスト増を吸収した。会社計画に対する進捗も良好だった。企業価値研究所は19/2期業績について、会社計画(営業利益127億円)より強めの前回予想をやや増額する(営業利益140億円→143億円)。2Q以降の為替想定を1ドル=110円(前回107円)に見直したこと、1Qの堅調な業績、大幅に拡大した受注等を考慮した。同社は大部分の製品を日本から輸出。米中の貿易摩擦問題の影響はほぼないとみる。欧米の販売は想定以上に順調に拡大しているが、北米での競争環境の動向は注視していきたい。
・増収増益を見込む来期、再来期の予想もやや増額
当研究所は欧米での増販効果を軸に増収増益を見込んだ20/2期、21/2期の業績予想もやや増額する。為替想定の円安方向への見直しを勘案した。販売面の想定は変えていない。21/2期に営業最高益の更新を見込む。配当は増加傾向で、今後も増加の余地があるとみる。
・リスクファクター ~為替、コスト増加、競争激化等
・アナリストの投資判断 ~比較的堅調な株価推移が期待できるとみる
株価は今年1月に高値3015円を付けた後は総じて調整したが、直近では内容の良い1Q決算を受け反発。当研究所の19/2期予想に基づくPERは12倍程度。現状の製造業や機械セクターの平均に比べ低い。同社の過去の平均に近い水準で、割高感は少ないとみる。米中貿易摩擦問題で機械株全体のセンチメントが悪化しており、この点は同社株にとっても下押し要因となりそう。ただ、同社では米中貿易摩擦問題の実際の影響は僅少とみられ、業績も堅調な推移が見込まれるため、株価も比較的堅調な推移が期待できるとみる。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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