「戦時」に強さ、稼ぐ力を高めた企業が成長持続 【投資情報マンスリー】

米中の「貿易戦争」はさらなる報復措置の応酬も

米国トランプ政権は7月6日、中国に対する制裁関税を発動した。中国も即座に同規模の報復を決定。さらなる応酬も見込まれ、「貿易戦争」の深刻化に伴う世界経済への悪影響が懸念される。企業価値研究所では、いずれ、両国が落としどころを探る展開になるものと予想するが、11月の米国中間選挙に向け、トランプ政権が強硬姿勢を維持するのかどうか注視したい。

世界経済は、大型減税の効果が本格的に寄与しつつある米国を中心に拡大基調を維持している。ただ、原油市況が高値圏で推移するなど、金利、エネルギー、人的資源、通商コスト(関税等)など多様なコスト上昇の影響は軽視できない。

長きにわたったデフレの期間に国内企業の経営体質は着実に強化が進む

上記の諸要因を反映し、当研究所では国内株式相場も引き続き神経質な展開を余儀なくされるものと想定。日経平均株価の当面のレンジは、2万1000円から2万3000円程度を予想している。

しかし、国内主要企業は、長きにわたったデフレの期間に、収益力、財務基盤を着実に強化している。官民一体となった株式市場改革、企業統治改革の進展、企業側の株主還元強化などの効果もあり、2018年3月期の上場企業の自己資本利益率(ROE)は10.25%に達した。1981年3月期の12.3%以来、37年ぶりの高水準である。個別にみると、過度な価格競争に巻き込まれない独自の収益分野の確立などにより、安定的な業績拡大が続く企業も多い。こうした企業群に改めて注目したい。

執筆:QUICK企業価値研究所 チーフストラテジスト 堀内敏成 

(提供:QUICK企業価値研究所)

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