QUICK企業価値研究所アナリスト 山藤秀明(2018/06/28)
・企業の情報化投資旺盛で最高益更新続く見込み
前18/5期の単独営業利益は前期比7%増の560億円で最高益を更新した。注力するクラウド事業(ネットを介した情報サービス)の高成長が続いている上、企業の情報化投資が旺盛でデータベースソフトのライセンス販売も好調。売上高は同7%増だった。利益貢献度の高い保守・サポートも契約顧客を積み上げるストック型ビジネスの強みで業績は着実に拡大している。
企業価値研究所は今19/5期の営業利益は前期比4%増の584億円を予想する。足元も企業の情報化投資計画は積極的で、前期と同様の事業環境が続いている。中期的にも増益率は1桁台前半ながら最高益の更新が続く見込み。クラウド事業は情報化投資が遅れている中堅・中小企業の顧客開拓が進み、同事業は中期的にも2桁増収が続くとみている。
・余剰資金潤沢で増配での株主還元強化を望みたい
前期末の現預金は1693億円まで積み上がった。同社は国内データセンターを開設する計画だが、潤沢な余剰資金を維持出来そうだ。引き続き増配での株主還元強化を中心にした余剰資金の活用を望みたい。
・リスクファクター ~景気回復の腰折れ他
・アナリストの投資判断 ~決算発表後の株価急伸で良好な事業環境は織り込み済みか
当研究所では当面の株価について「現値水準で推移する」と判断する。事業環境は良好で最高益の更新が続く見込み。しかし、18/5期の決算発表翌日の株価急伸で良好な事業環境については相応に織り込まれたとみている。春先以降の内需業種物色の動きも過去の循環物色期間を考慮すると、そろそろ一巡してこよう。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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