QUICK企業価値研究所アナリスト 前田俊明(2018/06/01)
・好採算の機械警備が増益に寄与する見込み
企業価値研究所では19/3期の連結営業利益を前期比10%増と予想。セキュリティ事業では、好採算の機械警備は装置産業の側面を持つが、拠点整備などが概ね完了している。固定費の増加を抑えつつ契約件数を積み上げることで、全体の増益に寄与する見通し。機械警備に次いで規模の大きい常駐警備は労働集約型の事業構造を持ち、人手不足が続く状況下で労務費や外注費の上昇が想定される。受注単価の引き上げなど顧客への価格転嫁で費用の上昇分は補填できても、採算改善には時間が掛かりそうだ。セキュリティ事業、綜合管理・防災事業に次ぐ第3の柱として育成中の介護事業は損益改善が進展。M&A(合併・買収)によってのれん償却費が増加しているが、運営効率化などでコストを削減し18/3期は営業黒字に転換した。今後はどこまで利益率を引き上げられるか注目したい。
・機械警備の累計契約件数は着実に増加する見通し
セキュリティ事業の中核の機械警備は累計契約件数の増加が続いている。法人向けは新規契約の獲得と解約の抑制で、個人向けも家庭向けホームセキュリティなどの拡販により、契約件数が増加する見通し。
・リスクファクター ~法人顧客の業績動向
・アナリストの投資判断 ~概ね妥当な水準。中長期的なスタンスを推奨
株価は12年後半以降、業績拡大を先取りする形で上昇基調に入り、上場来高値を更新しながら16年3月までほぼ一本調子の上昇が続いた。その後は調整を経て18年1月に再び高値を更新したが、足元では高値水準から2割以上切り下げている。当研究所では、利益水準に見合った妥当な評価とみている。契約件数を積み上げ契約収入を得るストック型ビジネスを持つ同社への投資は、中長期的なスタンスで考えたい。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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