2017/07/27 04:53:25

人民元切り下げの影響に警戒残る…企業景況感が悪化(9月調査)

アンケートにご協力ください

QUICK Money Worldをご利用いただいてる皆様へ、サービス拡充、改良のためのアンケートをお願いしております。
ご協力いただきますよう、よろしくお願いいたします。

アンケートに協力する

QUICK短観

上場企業の景況感を集計。重要な景気指標である日銀の企業短期経済観測調査(日銀短観)の先行指標として評価されています。
QUICK短観月次

人民元切り下げの影響に警戒残る…企業景況感が悪化(9月調査) (2015/09/16)

  • 日本企業の景況感に影、現状・先行きの両指数が悪化
  • 人民元切り下げの影響、現時点は限定的…「今後マイナスに影響」との回答5割
  • 企業は在宅勤務制度に依然慎重…「現実的でない」が74%
このエントリーをはてなブックマークに追加

国内企業の景況感に影が差しています。

日銀が発表する短期経済観測調査(短観)の先行調査として作成しているQUICK短観(9月1日~13日調査分、上場企業437社が回答)では、製造業の業況判断指数(DI)は、プラス21となり、前月調査のプラス29に比べて8ポイント悪化しました。非製造業も1ポイント悪化し、プラス36となりました。

QUICK短観と日経平均株価

結果として、金融を含む全産業では前月比5ポイント悪化のプラス30となりました。

企業の景況感に影響を及ぼしている要因の一つが中国景気への懸念です。今回は特別調査で、人民元の切り下げの実際の影響についても質問しています。

先行きの指数も悪化、製造業の販売価格も伸び悩む

景況感の減速の背景にあるのは、8月後半の金融市場の混乱でしょう。人民元の切り下げや新興国・資源国通貨の下落、世界的な株式市場の下落などを通じて、日本の株式市場も大きく水準を切り下げました。株式市場も楽観から徐々に悲観が強まりつつあり、景気の先行きに対する厳しい見方につながっています。先行きの景況感を示す指数を見ると、全産業ベースではプラス25で、前月から8ポイント悪化しました。

生産・営業用設備の現状を示す指数は、全産業ベースでマイナス3(前月はマイナス2)と、若干、不足感が強まっています。製造業設備において老朽化が進んでおり、切り替え需要が高まっていることと関係しているとの見方があります。

雇用についての指数はマイナス29とマイナス幅が2ポイント拡大。引き続き非製造業分野での人手不足が深刻なようです。

製造業の価格転嫁状況を見ると、仕入価格の上昇は一服している一方、景気の先行き見通しの不透明さから販売価格の下落圧力が強まり、ややデフレ的な傾向が見られる点が、懸念されます。販売価格の現状を示すDI指数(販売価格の「上昇」の回答から「下落」の回答を差し引いたもの)をみると、製造業はマイナス10とマイナス幅が2ポイント拡大。一方、仕入価格のDIはプラス5と前月から12ポイント低下しました。

人民元切り下げの影響、今のところは限定的…今後に不安も

中国では人民元が大幅に切り下げられ、アジア通貨全般に下落圧力が波及しています。9月の特別調査では、話題となった人民元の切り下げが事業運営上、どのような影響を与えているか、企業に尋ねてみました。

中国の人民元切り下げの影響について

8月に入り、人民元の切り下げが行われ、それが株式市場などに影響しているという見方がありましたが、具体的にマイナスの影響が生じているのは、わずか6%でした。

確かに、人民元は切り下げられましたが、他の新興国・資源国通貨の下落ぶりに比べると、まだそれほど深刻な下落にはなっていません。そのため「特に影響なし」という回答が38%も占める結果になったものと思われます。

とはいえ、中国の経済成長率は今後、さらにスローダウンすることも想定されるため、輸出に力を入れるため、さらに人民元を切り下げることも、考えられます。仮に、人民元がもう一段の切り下げを実施すると、円から見れば円高・人民元安になり、日本の輸出企業にとっては不利な条件になる恐れがあります。「今後、どちらかというとマイナスに影響しそう」という回答が50%を占めたのも、そういう不安が背景にあることの表れでしょう。

今後の中国経済の行方には、注目しておきたいところです。

在宅勤務制度については依然慎重…「現実的でない」74%

もうひとつ、在宅勤務制度についてどのように考えているかを尋ねました。「事業の性格上、在宅勤務制度の導入は現実的でない」が74%と多数を占めました。

在宅勤務制度について

ダイバーシティ(多様性)が求められる現代社会ではありますが、まだ在宅勤務制度をはじめとして、多様な勤務体系に対するアレルギーは強いようです。

ただ、最近はクラウドソーシングのように、ITを活用して不特定多数の人に業務を委託し、企業やプロジェクトが必要とする作業、アイデア、コンテンツ制作などを委託する形の業務形態が、徐々に普及し始めています。社員の在宅勤務を実現するまでには、まだ時間がかかりそうですが、クラウドソーシングが今後拡大すれば、働き方の多様化が進む可能性も高まりつつあります。

読み込み中
紹介したツール

このエントリーをはてなブックマークに追加

トレンドワード 人気記事

注目銘柄ランキング

銘柄 株価