2017/03/29 01:21:25

市場の業績期待指数、底堅さの裏に透ける「中国不安」(8月調査)

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QUICKコンセンサスDI

金融機関のアナリストによる企業業績予想がどう変化しているのか、ひと目で判断できる独自のマクロ指標をお伝えします。

市場の業績期待指数、底堅さの裏に透ける「中国不安」(8月調査) (2015/09/01)

  • 市場の業績期待は底堅い…全産業DIはプラス幅が微増
  • 「機械」「鉄鋼」「卸売」が全体の重荷…中国懸念の影響か
  • 業績予想上方修正率首位にアダストリア
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市場の業績期待は底堅い…全産業DIはプラス幅が微増

株式市場アナリストによる業績予想の方向感を示す「QUICKコンセンサスDI」(8月末時点)は、金融を含めた全産業ベースでプラス16と、前月に比べて1ポイント改善しました。

市場の業績期待は底堅い…全産業DIはプラス幅が微増

QUICKコンセンサスDIは、アナリストが予想連結純利益を3カ月前時点に比べて3%以上、上方修正した銘柄を「強気」、下方修正した銘柄を「弱気」と定義し、「強気」銘柄が全体に占める比率から、「弱気」銘柄の比率を差し引いて算出されます。DIがプラスということは、上方修正銘柄下方修正銘柄を上回っているということです。5社以上のアナリストが業績を予想する銘柄を対象にしているため、主要企業の業績に対する市場全体の期待値が上向きか、下向きかを判断するうえで参考になります。

DIのプラス幅が増加したことは、アナリストによる業績見通しの上方修正ペースが加速していることを表します。

「機械」「鉄鋼」「卸売」などが悪化…中国懸念の影響か

製造業のDIがプラス6からプラス10に改善、金融もプラス60からプラス71に改善したことが、全体のDI改善に貢献しました。一方、非製造業はプラス17と前月から横ばいと、今年の改善基調が鈍っています。

製造業では「輸送用機器」が改善(プラス7⇒プラス27)しているほか、食料品や化学、医薬品の改善が目立ちました。一方「機械」がマイナス、つまり下方修正優勢に転じています(プラス43⇒マイナス5)。「鉄鋼」のマイナス幅も拡大(マイナス40⇒マイナス60)しました。

非製造業も「卸売」がマイナスに転じた(プラス10⇒マイナス11)ほか、不動産が伸び悩みました(プラス80⇒プラス45)。

8月後半の株式市場自体は波乱含みの展開となりましたが、コンセンサスDIの数値を見る限り、全体の企業業績期待は底堅く推移しています。とはいえ、業種によっては、中国経済への懸念が影を落としていると考えられます。

これから先を考えた場合、中国経済のスローダウンが気になるところです。中国政府としては、経済成長率7%を死守したいところですが、その可能性が徐々に低下している感があります。また、天津の爆発事件によって、中国でビジネス展開をしていた外国企業が、さらに中国ビジネスにコミットすることを敬遠する恐れもあり、その動向次第では、中国の経済成長率がさらに低下することも考えられます。

上方修正率の首位はアダストリア、下方修正率は資源系目立つ

アナリストによる業績予想の平均値「QUICKコンセンサス」について、3か月前と比べた純利益の上方修正率が大きな銘柄のうち、上位5銘柄をピックアップしてみました。

銘柄 修正率
アダストリア(2685) 87.45%
協和発酵キリン(4151) 28.31%
三井化学(4183) 27.68%
資生堂(4911) 24.50%
帝人(3401) 22.88%

一方、予想純利益率の下方修正率(3か月前比)ランキング上位5社は、次のようになりました。(▲は減少)

銘柄 修正率
UACJ(5741) ▲50.81%
LIXILグループ(5938) ▲39.65%
昭和シェル石油(5002) ▲33.01%
昭和電工(4004) ▲29.88%
JXホールディングス(5020) ▲23.38%

純利益の上方修正率が最も大きかったのはアダストリア(2685)でした。同社はショッピングセンター内を軸にカジュアル衣料店を展開している会社で、2013年の商号変更前はポイントと名乗っていました。下方修正率トップのUACJ(5741)は古河スカイと住軽金が統合してできたアルミ圧延最大手です。

アダストリアは2014年2月決算で最終赤字になりましたが、2015年2月決算で黒字転換。2016年2月決算では黒字幅が大幅に拡大する見通しです。出店抑制、シンガポール店の完全撤退など、選択と集中を進めています。

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