2017/07/22 10:47:43

東南アジア地域の成長見通しに暗雲 実体経済に忍び寄る株価低迷

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アジア特Q便

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東南アジア地域の成長見通しに暗雲 実体経済に忍び寄る株価低迷 (2016/03/04)

  • 世界経済の成長見通し引き下げ相次ぐ
  • 中国と深い関係がある国に打撃も
  • 金融市場のプロは弱気
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QUICKではアジア特Q便と題し、アジア各国・地域のアナリストや記者の現地の声をニュース形式で配信しています。今回はシンガポールの現地記者クリストファー タン シ(Christopher Tan, Si)氏がレポートします。※本記事は2016年2月24日にQUICK端末で配信した記事です。

世界経済の成長見通し引き下げ相次ぐ

眼力の鋭い投資家なら株式市場における動きが実体経済とは必ずしも連動していないことを知っているだろう。しかし、世界の株式相場が大きく調整していることを受け、各調査機関は世界経済の成長見通しを引き下げ始めており、今年は株価と経済の低迷に正の相関がみられそうだ。

世界経済成長率の推移と予想.

世界の株式市場は、今年の年初より大波乱の展開となっており、特にアジアの株式相場の下落が最も深刻といえる。アジア地域の株価動向を示すMSCIアジア指数(日本除く)は、高まり続ける中国経済の先行きと原油供給に対する懸念に引きずられ、年初以降に約10%下落した。しかし、より心配なことは、市場の動揺が実体経済にも影響を及ぼし始めていることだ。複数の金融機関は、経済成長の鈍化を予測し始めている。

中国と深い関係にある国へ打撃

特に中国との関係が強い国々は、同国の成長鈍化と企業債務問題に対する不安から急激な生産活動の低迷に見舞われそうだとエコノミストらは予測する。中国との関係が強い国々には、インドネシアやマレーシア、タイなど東南アジア地域の主要国が含まれる。
アクサ・アセット・マネジメントは、今年の成長予測を2009年の世界金融危機以降で最低水準になると予測している。同社は、景気低迷を示すデータと厳しい景況感を踏まえ、2016年の世界国内総生産(GDP)成長率予測を従来の3.1%から2.7%に引き下げた。米国の景気後退や中国の深刻な不景気突入は現実的なリスクではないかもしれないが、世界で株式の売りを進める警告にはなる。

金融市場のプロは弱気

アクサ・アセット・マネジメントのファンドマネジャーは「ダウンサイド・リスクとしての景況感の悪化と、アップサイド・リスクとしての予想外の石油収入という世界のGDP成長に対するリスクは、今のところは何とか均衡を保っているようにみえるが、英国の欧州連合(EU)離脱(BREXIT=ブリクジット)や中国の政策変更、とりわけ欧州での銀行業界に対する再規制の好ましくない影響といったシステミックリスクにはより一層の注意が必要だ」と指摘した。
オランダ系金融ABNアムロ銀行も、経済成長予測の引き下げに同意し、今後の見通しについてより悲観的になってきているという。同社は「これは、現在も進んでいる景況感の悪化と市場の混乱、これまでの米ドル高によって引き起こされた不確実性の高まりを反映している。さらに、原油価格が生産業者と世界の製造業の重荷になり、貿易は低迷したままだ。最終的に米国の利益成長が鈍化し、雇用や投資判断にマイナスの影響を与える可能性がある」とみる。
英金融大手バークレイズは、今年のマレーシアの成長率が4.7%に鈍化すると予測している。これは、2016年の民間消費と民間投資がともに鈍化し、国内需要の低迷の影響を受けるとみているためだ。世界の地域ごとの成長見込みはますます統一性がなくなり、株式市場がすぐに強気な上げ相場に突入する可能性は低いとアナリストらは話した。
メイバンク・キムエン証券は、マレーシアにおける融資の増加が鈍化することを予測し、銀行など関連業界の格付けを「ニュートラル」とし、建設業界の格付けを「ネガティブ」とした。同社は「不動産需要は低迷し続けている。報告されている債務不履行の実態と競売にかけられる不動産件数の増加が厳しい状況を示している。売りに出された大量の不動産に需要が追い付くには時間がかかる」とみている。
【翻訳・編集:NNA】

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