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2016年の東南アジア、中国・原油安・債務の3問題を乗り切られるか

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アジア特Q便

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2016年の東南アジア、中国・原油安・債務の3問題を乗り切られるか (2016/01/19)

  • 2016年の東南アジア市場、3つの懸念材料に注意
  • 「2016年の中国経済は過去17年間で最も緩やかなペースの成長率」…IMF予測
  • 原油相場は「破綻」?債務返還問題の清算にも注目
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QUICKではアジア特Q便と題し、アジア各国・地域のアナリストや記者の現地の声をニュース形式で配信しています。今回はシンガポールの現地記者クリストファー タン シ(Christopher Tan, Si)氏がレポートします。※本記事は2015年12月30日にQUICK端末で配信した記事です。

2016年の東南アジア市場、3つの懸念材料に注意

投資家の多くは変動が大きく、市場のムードが揺れ動き、予想外の驚きに満ちた2015年と訣別することにうれしさを感じるだろう。特に新興市場にとって、2015年は原油価格の下落や主要輸出市場の低迷、これらの国々の企業債務の拡大などで厳しい時期となった。
 世界経済から生じる不安により、2015年に世界でも最も深刻な打撃を受けた地域でもある東南アジア諸国にとっても同様の状況だった。では、2016年は東南アジアに何をもたらすのだろうか。考慮すべき3つの問題をここに挙げる。

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「2016年の中国経済は過去17年間で最も緩やかなペースの成長率」…IMF予測

【中国】
 新興市場だけではなく、世界のその他の地域にとっても最大の懸念材料は、2016年に中国の景気が浮上するかどうかだ。目覚ましい成長路線へ戻る道を見出せない中国となるのか、あるいは2015年の低迷の後に自らの足場を見出す中国となるのか――。
 国際通貨基金(IMF)の予測が正しければ、2016年の中国経済は過去17年間で最も緩やかなペースの成長率により「足場を固める」年になる可能性が高い。
 しかし、資産運用会社シュローダーのアジア債券部門トップは、実際はそうした単純に二元的な状況よりもはるかに複雑だとみている。同トップによると、中国は投資主導型成長から離れ、バリューチェーン(価値連鎖)型によって経済を浮揚させることで、「中所得経済の罠」を回避しようとしていると指摘する。
 この過程の中で、国内総生産(GDP)成長率は低下し、経済そのものの再編に伴い、勝者と敗者が生じるだろう。そして情報技術産業に無関係の旧経済に属する企業は敗者となり、ハイテク企業やイノベーティブ企業が勝者になると彼は述べている。
 この場合、新興市場への波及効果は明らかだ。消費財への需要も依然として存在するが、ニッチなサービスや製品に対して高まる需要を満たせるテクノロジー企業のような企業が最も恩恵を受けるだろう。

原油相場は「破綻」?債務返還問題の清算にも注目

【石油ショックの緩和】
 過去1年半の原油価格の動向をすべて「調整」と呼ぶのは、控えめすぎるだろう。どちらかと言えば、「破綻」との表現が正しいかもしれない。
 ブレント原油価格は金融危機時に記録した下落よりも今回、さらに大きく下がって過去11年間で最低水準なった。この下落トレンドは来年も続くのではないかという懸念に火をつけた。
 原油価格の低迷は成長鈍化の明確な兆候だが、一方で主に石油輸入国である東南アジア各国にとっては朗報が待ち受けているかもしれない。
 原油価格の低迷は、インドネシアやマレーシアなどの財政支出を低く抑えさせ続ける一因になるだろう。両国とも石油とガスを輸出しており、原油価格の下落の影響を受けるが、両国ともまた、補助金によって価格を下げつつ、エネルギーを大量に輸入している。補助金が減る中、原油価格の低迷は国庫の増加を助けるだろう。
 原油価格の低迷はまた、インフレが弱まる可能性も意味し、消費者もまた恩恵を受けるだろう。しかし、それはまた、この地域の中央銀行がインフレ圧力を煽ることなく、金融政策を実施できることを意味してもいる。

金利
 米連邦準備理事会(FRB)は、マーケット参加者をはらはらさせて待たせながら、12月になってようやく政策金利の引き上げを決めた。米利上げが深刻な影響を与える可能性は少ない。なぜなら利上げ幅は2019年までに3%程度の引き上げが予想される中、今回の利上げは無視できるほどわずかな0.25%だからだ。
 スローペースにもかかわらず、ほぼゼロ金利だった7年間で蓄積された巨額の企業債務をどう返済するのか、大きな疑問符が新興市場そして東南アジア諸国に突き付けられている。国際金融協会(IIF)は来年に返済期限を迎える新興市場の債務は6000億米ドル相当で、うち約半分は借り換えられるものと推計している。
 この債務問題を無事に乗り切ることができるのか、それともこれが時限爆弾になるのか。その答えが、2016年がどのような年になるかを決定付けるだろう。
【翻訳・編集:NNA】

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