2017/03/26 05:18:04

台湾TSMCの劉CEO、半導体微細化に意気込み 3ナノ開発に400人投入

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アジア特Q便

アジア各国・地域のアナリストや記者の現地の声をニュース形式で配信します。

台湾TSMCの劉CEO、半導体微細化に意気込み 3ナノ開発に400人投入 (2016/10/15)

  • 回路線幅3ナノメートル、1ナノメートルの半導体を研究開発
  • 台湾市場全体の純利益のうち半導体関連企業が26パーセントを占める
  • インテルと真っ向から対決か!?
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QUICKではアジア特Q便と題し、アジア各国・地域のアナリストや記者の現地の声をニュース形式で配信しています。今回は台湾の現地記者、李臥龍(リー・ウォーロン)氏がレポートします。(※この記事は2016年10月7日にQUICK端末で配信した記事です。)

台湾積体電路製造が3ナノメートルの研究開発開始

半導体受託生産会社(ファウンドリー)世界最大手である台湾積体電路製造(TSMC、コード@2330/TW)の劉徳音・共同最高経営責任者(CEO)兼プレジデントはこのほど台湾半導体産業協会の年会に出席した際、回路線幅5ナノ(ナノは10億分の1)メートルの生産準備を急速に進める一方、400人近くの研究開発グループを編成して3ナノメートルの研究開発に取り組んでいることを初めて明らかにした。1ナノメートルの製造プロセス実現に向けて動くとも述べ、米インテル(コード@INTC/U)を追い抜いた後にさらに大きく先行しようという意気込みを見せた。 

(出所:日本経済新聞より作成 http://www.nikkei.com/article/DGXNZO74358070W4A710C1FFE000/)

TSMCは台湾の半導体産業のリーダー企業として今後の技術発展計画を率先して公表し、3ナノメートルと1ナノメートルの研究開発の進捗を対外的に明らかにした。このことは、TSMCが今後数年間に引き続き半導体の技術開発に大量の資金を投入し、高水準の設備投資を維持することで、生産能力の拡充や関連設備の補充・増強に対応していく意向であることを意味する。 

同社の劉徳音氏は、シリコン知的財産(IP)や自動化設備、設備などの構築といったビジネス生態系に関るサプライチェーンと共に今後も技術や研究開発への投資を継続し、同社を世界の半導体産業における最も強固な要塞にすると強調した。 

台湾市場に上場するTSMCを筆頭とした半導体メーカーの昨年の投資総額は1兆2055億台湾ドル(1台湾ドルは約3.3円)に達し、製造関連の上場企業全体の投資額の21.4%を占めた。研究開発費は総額5775億台湾ドルで、製造関連の上場企業全体の11.2%を占めた。半導体関連の上場企業の純利益は上場企業全体の26%を占め、普及率が急激に上昇する分岐点「クリティカルマス」到達に伴う効果が一段と顕著になっている。 

TSMC・インテル・サムスン電子の三つ巴か!?

TSMCは7ナノメートル製造プロセスを巡る攻防がインテルと韓国サムスン電子(コード@005930/KO)との重要な戦いになるとみている。プロセス・アーキテクチャにおいて、TSMCの7ナノメートルはインテルの10ナノメートルに、TSMCの10ナノメートルはインテルの14ナノメートルにほぼ匹敵する。TSMCが開発を急ぐ主な理由は、インテルが英半導体開発大手アーム(ARM)・ホールディングスと技術ライセンス契約を締結したためだ。インテルが今後、ARMアーキテクチャを用いた10ナノメートル製造プロセスの受託生産サービスを提供すれば、TSMCと真っ向から対決することになるのだ。

もっとも、TSMCの10ナノメートル製造プロセスは既に、米アップルや台湾の聯発科技(メディアテック、コード@2454/TW)、中国の海思半導体(ハイシリコン・テクノリジーズ)といった重要な顧客を得ている。TSMCの劉徳音氏は、今年年末から来年第1四半期(1~3月期)にかけて10ナノメートル製造プロセスでの量産を開始すると述べた。 

一方、7ナノメートル製造プロセスでは、既存の大口顧客が維持されるほか、40ナノメートルや28ナノメートルでTSMCの最大顧客であった米クアルコムが再び大量発注先をTSMCに戻す予定だ。これは、TSMCの7ナノメートルの性能が世界の大手メーカーから評価されていることを示す。 

TSMCの劉徳音氏は、同社の7ナノメートルの歩留まりが想定内で推移しており、来年第1四半期リスク生産を実施する予定だと述べた。 

TSMCが7、10ナノメートルの受託生産で世界市場を独占すると見られる

他方、多くの外資系機関投資家たちは、TSMCが半導体受託生産の技術対応力やウエハー生産能力、原価構成、生産の柔軟性、賃借対照表、全体的な価値といった面でインテルよりも優れていると強調している。また、TSMCが2017~18年に10ナノメートルと7ナノメートルの製造プロセスを用いた受託生産で世界市場を独占するとみており、今月13日に予定される同社の機関投資家向け業績説明会を前に、相次いで分析レポートを発表して目標株価を引き上げた。目標株価はいずれも200台湾ドルを越えている。 

TSMCの株価は9月23日に187.5台湾ドルまで上昇し、株価調整後の過去最高値を更新。時価総額も4兆8300億台湾ドルと、台湾株式市場で単体企業として過去最高を記録した。

 

※本情報は、情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘することを目的としたものではありません。有価証券その他の取引等に関する最終決定は、お客様ご自身のご判断と責任で行って下さい。株式会社QUICKおよび情報提供元である李臥龍氏は、本情報を利用して行った投資等により、お客様が被った、または、被る可能性のある直接的、間接的、付随的または特別な損害またはその他の損害について、一切責任を負いません。

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