2017/03/29 01:29:28

2016年の有望投資対象、先進国株や米国債が上位に(12月調査)

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QUICK月次調査<債券>

債券市場の心理調査です。物価見通しの調査は、日銀など各国中央銀行のレポートでも資料として使われています。

2016年の有望投資対象、先進国株や米国債が上位に(12月調査) (2015/12/28)

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債券市場を対象として毎月実施している市場心理調査「QUICK月次調査<債券>」の12月調査を、12月28日に発表しました(証券会社および機関投資家債券担当者142人が回答、調査期間は12月21~24日)。調査期間中の新発10年物国債利回りは0.270~0.280%で推移しました。

2015年は国内景気の先行き不透明感がやや強まった1年でした。失業率は大幅に低下し、雇用環境は一見、改善傾向にあるかのように見えますが、雇用の中心は非正規社員にシフトしており、賃金の二極化が進んでいます。個人消費の改善余地が狭まるなか、2017年4月には消費税率の10%への引き上げも予定されています。国内景気の先行き不透明感が払しょくされない限り、国内金利は低水準で推移する可能性が高そうです。

こうした状況を踏まえ、今回の特別調査では、2016年の相場見通しや有望と思われる投資対象について、債券市場関係者の見方を聞いてみました。

日本の長期金利の低下余地は限定的?

2016年の各マーケットについて、最高値(最高利回り)、最安値(最低利回り)の予想を聞きました。ちなみに12月25日時点の数字は次のようになります(海外市場は24日現在)。

・日本国債(10年)   =0.280%
 ・米国債(10年)    =2.240%
 ・独連邦債(10年)   =0.627%
 ・日経平均株価     =1万8769円
 ・ドル円レート     =120円32~35銭
 ・原油価格(WTI先物)=38.10ドル

日本国債の最高利回りの予想は単純平均で0.496%、最低利回りは0.216%となりました。同様に米国債はそれぞれ2.767%、2.041%でした。

国内債券市場について2015年を振り返ると、1月に0.20%まで低下した後、6月にかけて0.53%まで上昇。その後、年末にかけて再び0.2%台に低下するという流れになりました。国内景気の先行き不透明感、日銀の質的・量的金融緩和などが利回り低下を促しました。ただ、ここから一段の利回り低下には材料不足といったところなのか、2016年はやや利回り反転を警戒するムードも出ているようです。

一方、米国では12月に9年半ぶりとなる利上げが決まり、2016年についても金融政策の「正常化」の流れが続きそうですが、利回りの上昇余地はそれほど大きくないと市場関係者は予想しているようにもみえます。利上げペースが緩やかになるとの見方に加え、利上げに伴う新興国経済への悪影響や株式などリスク性資産の投資に対する警戒感も意識されていることが、この結果から見て取れます。

独連邦債は最高利回り予想が0.874%、最低利回りは0.403%となりました。日経平均株価高値が2万1465円、安値は1万7307円となりました。円ドルレートは、円の高値が1ドル=115.9円、安値は126.5円の予想。原油価格(WTI先物)は高値が1バレル48.6ドル、安値は28.5ドルでした。

中国をはじめとするアジア、その他の新興国・地域の成長率は大きくスローダウンしており、政情不安が高まっている国も散見されます。新興国・地域における政情不安、景気失速感がさらに強まれば、リスクオフの動きが市場を支配する可能性もあります。原油については減産に向けた石油輸出国機構(OPEC)の足並みが揃わないなど政治的要因に左右される面も強く、当面は下値余地が大きいとみる市場関係者もいるようです。

2016年のマーケット動向を占う上では、懸念材料を多く抱える新興国・資源国市場でさらなる波乱は起きるのか否か、そうした中で金融正常化に動き出した米国は世界経済を引っ張ることができるのか――。こうした点が注目ポイントになりそうです。

国内債券市場、こう着打破のカギは「日銀の金融政策」との見方

日銀による大量の国債買い入れなどにより国内債券相場はこう着状態が続いていますが、これを打ち破るとすれば何が材料になると思いますかとの質問については、「日銀の金融政策」が69%と圧倒的多数を占めました。日銀の金融緩和姿勢による好需給相場の継続で長期金利は低水準で推移すると見込む声が多いようですが、こうした展開に変化が出るにはやはり日銀の政策次第の面が強いということのようです。日銀の金融政策に次ぐ材料としては、「国内経済動向」と「米欧経済動向」、「新興国・資源国経済動向」がともに5%となりました。

債券相場こう着打破の材料

先進国株への投資期待強く、利回り面で米国債に妙味も

2016年に最も有望と思われる投資対象は何かを挙げてもらったことろ、有効回答数136人のうち26人が「外国株(先進国)」と回答。次に「国内株」が25人、「米国債」が24人で続きました。新興国株への人気が離散する中、先進国の株式には投資妙味ありとみる関係者が多いようです。一方、世界的な金利低下トレンドの継続で債券投資家の運用難も意識される中、相対的に利回りが高い米国債は有利な投資先とみられているようです。

有望な投資対象

各国の金融政策の行方に引き続き注目

毎月定例の相場見通しの調査では、国内債券市場でもう一段の金利低下観測が強まり、新発10年国債の金利見通しは、1カ月後が0.285%、3カ月後が0.303%、6カ月後が0.333%と、11月調査分(0.322%、0.343%、0.379%)に比べていずれも低下しました。

10年債利回りチャート

また新発2年国債については、1カ月後が-0.02%、3カ月後が-0.017%、6カ月後が-0.005%というように、マイナス金利が示現しました。他の国々に先駆けて利上げに入った米国とは対照的で、日本は今後も量的金融緩和を継続せざるを得ないとの見方が強く、それがマイナス金利の示現に反映されています。

2年債利回りチャート

今後6カ月程度を想定した場合、債券価格の変動要因で最も注目されるのは「短期金利金融政策」の48%。加えて、「債券需給」と「物価動向」の注目度が徐々に上昇しています。同じく今後6カ月程度を想定して、最も注目している投資主体について聞いたところ、他の投資主体に比べて注目度が高く、かつ上昇傾向にあるものとしては、「政府・日銀のオペレーション」がダントツで59%となりました。また、「都銀・信託銀行(投資勘定)」の注目度もじわり上昇しています。一方、「外国人」の注目度は11月調査の25%から18%に低下しました。

債券への投資スタンスはやや強気

資産運用担当者69人を対象に、運用中のファンドについて、国内債券への投資比率が現状、通常の基準に比べてどうなっているのかを聞いたところ、「ニュートラル」は11月調査と変わらず54%。これに対して「ややオーバーウエート」が11月調査分の7%から、12月調査分では11%に上昇しました。対して、「ややアンダーウエート」、「かなりアンダーウエート」が低下したことを考えると、ここしばらくは強気のスタンスで臨んでいたことが分かります。

一方、これから先、当面のスタンスを見ると、「かなり引き上げる」は0%で、「やや引き上げる」と「やや引き下げる」が変わらず。「現状を維持する」が低下。「かなり引き下げる」は、このところ0%続きだったのが、12月調査分では2%になりました。

なお、保有債券デュレーションについては、指数が51.2で前月と変わらず。この指数は、基準値よりも短いと50を下回り、逆に長い時は50を上回ります。現在のデュレーションは若干、長めというところです。当面のスタンスは指数が52。「やや長くする」という回答比が上昇していることからも、目先は強気の姿勢が垣間みえます。

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