積化成、通期下方修正で急落 決算スコアはマイナス3.44%

積水化成品工業(4228)は2日、2018年3月期の連結純利益を前期比3%増の35億円と従来予想から6億円下方修正した。耐熱性の食品容器や液晶パネル搬送資材の需要が伸びて増益は確保するが、上昇を続ける原燃料価格を製品に転嫁するのが難しく、当初の見通しに比べて収益が圧迫される。売上高は前期比9%増の1120億円と従来予想から8億円引き下げた。 併せて発表した17年4~12月期連結決算は、売上高が前年同期比10%増の844億円、純利益は4%増の25億円だった。決算や業績予想修正による株価インパクトを統計的に数値化したQUICKの「決算スコア」は今回の結果をマイナス3.44%とネガティブに判断した。 2日午後の東京株式市場で積化成株は一時前日比236円(16%)安の1190円まで下げている。

RSC(4664)が30%高 日東工(6651)は14%安 1日の夜間PTS

2日の株式市場で、RSC(4664)やメドレックス(4586)が注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で2日の基準値を大きく上回る水準で約定した。RSCの約定価格は基準値に比べ30.2%高、メドレックスは同23.08%高だった。また、主要銘柄ではリコー(7752)が基準値を7.83%上回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値上がり銘柄> 日東工(6651)や高周波(5476)も注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で2日の基準値を大きく下回る水準で約定した。日東工の約定価格は基準値に比べ14.45%安、高周波は同10.04%安だった。また、主要銘柄ではコニカミノルタ(4902)が基準値を4.04%下回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値下がり銘柄> ※「寄り前ランキング」は、QUICK AI速報としてQr1などQUICKの情報端末でニュース配信中。QUICK Knowledge特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。

グーグルのコスト焦点 米アルファベット、目標株価上げ相次ぐ 【米決算プレビュー】

グーグルを傘下に持つアルファベットが米東部時間2月1日午後4時過ぎ(日本時間2日午前6時過ぎ)に2017年10~12月期決算を発表する。QUICK FactSet Workstationによると1月29日時点の市場の予想EPS(1株利益)は10.00ドル。売上高は前年同期比22%増の317億ドルを上回ると予想されている。 【アルファベットの17年10~12月期決算に対する市場予想】 ・売上高      :317億7900万ドル(22%増) ・広告売上高    :218億8500万ドル(22%増) ・EPS(特別項目除く) :11.97ドル ・EPS(GAAPベース)  :10.00ドル (QUICK FactSet Workstationより) 米株式相場の上昇を追い風にアルファベットの株価も上値を切り上げている。分割考慮ベースで過去最高値を更新中だ。予想PER(株価収益率)も28倍を上回り、2006年6月以来およそ9年半ぶりの高水準。表現を変えればリーマンショック前の水準を回復したことになる。 ここまで来ると割高感も意識されるがアナリストの評価は違う。今年に入って顕著なのが目標株価の引き上げ。QUICK FactSet Workstationで確認できただけでも16社もあった。平均すると1216.50ドルで26日終値に比べ2.4%ほど高い。 AI(人工知能)や自動運転など様々な事業へ進出している印象が強いアルファベットも収益の主軸はインターネットの広告事業であることに変わりはない。事業が成長したにもかかわらず、四半期ベースで2割の増収ペースを維持している。今回の決算でも変わりがないようだ。むしろゴールドマン・サックスなどはコンセンサスを上回る増収を想定している。今年も成長ペースが維持されるとの見方が大勢を占めている。 17年7~9月期まで警戒されていたのがコスト。他社サイトでグーグルを検索サイトとして採用してもらうための各種手数料(TAC)は前年同期比で32%増だった。1年前の伸び率(17%)と比べても加速度的に増えてきた様子が分かる。 しかし、同年10~12月期を境に増加率が一転して鈍化すると想定するアナリストが多い。QUICK FactSet Workstationによると29%へ低下した後も基調が継続するようだ。「株価の潜在的な好材料は増収ペースの加速とTACの伸び率鈍化」(米系証券アナリスト)との指摘もある。今回の決算でも期待通りにコストコントロールが達成できたのか。アナリストの注目を集めそうだ。 ▼コストである「TAC」の伸び率は鈍化へ?           Mar’16   Jun’16 Sep’16 Dec’16 Mar’17 Jun’17 Sep’17 Dec’17E Mar’18E Jun’18E TAC      13%    18%     17%     20%     22%      28%     32%        29%        25%      22% ※前年同期比、Eは予想 もう1つ関心を集めるテーマが米トランプ政権による大規模な法人税改革。アルファベットは特に減税の恩恵は乏しいとされる反面、海外留保利益の本国還流の際の軽減税率が同社にとっては重要なようだ。605億ドル(約6兆5000億円)ともいわれる現金を米国に戻しやすくなることで自社株買いや増配といった株主還元、積極的な設備投資、M&Aの活発化などが意識されつつある。 インターネットの巨人の次の一手は――。好業績が確認できれば、色々と興味を抱ける投資シナリオも描けそうだ。 (QUICK エクイティコメント) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。また、米国株については決算結果の速報ニュースのほか、FANGプラスの銘柄を中心に業績の着地点や注目ポイントをまとめた「米決算プレビュー」を決算発表前に配信しています。投資に役立つ独自コンテンツをまとめたQUICK端末の「ナレッジ特設サイト」では、米決算プレビューに加えて決算発表の日程も公表しています。

武田(4502)、通期予想を上方修正 売上高進捗率は78.49%

武田薬品工業(4502)は1日の取引時間終了後、2018年3月期の連結純利益予想(国際会計基準)を上方修正した。前期比37%増の1573億円と従来予想から53億円引き上げた。消化器系疾患やがんなど主力分野の治療薬が収益のけん引役となった。 売上高にあたる売上収益も250億円引き上げ1兆7450億円(前期比1%増)、営業利益は187億円引き上げ2187億円(前期比40%増)とした。 併せて発表した2017年4~12月期決算は売上高が前年同期比4%増の1兆3695億円、純利益が45%増の2409億円だった。 QUICK端末のナレッジ特設サイト「進捗率ダッシュボード」によると、17年4~12月期時点の売上高の通期計画に対する進捗率は78.49%。過去3期の平均である76.48%を上回る。市場には一段の上振れ期待も残っている。

アップル、iPhone Xの需要鈍化vs増配・自社株買い期待の構図 【米決算プレビュー】

米アップルが2月1日の大引け後、2017年10~12月期(1Q)決算を発表する。QUICK FactSet Workstationによれば、1株当たり利益(EPS)の市場予想の平均値(31社)は前年同期比14.2%増の3.84ドルとなっている。四半期ベースで売上高・EPS共に過去最高を更新する見込みだが、期待されていた最上位機種「iPhone X(テン)」の生産遅れや需要減が響き、iPhoneの販売台数は伸びが鈍化する見込み。株価が一段と上昇するのは難しそうだが、増配や自社株買いの具体策が示されればアップサイド余地はありそうだ。 【10-12月期決算の市場予想】(前年同期比) ・売上高      871億ドル  (+11.2%) ・EPS(1株利益)   3.84ドル  (+14.2%) ・iPhone販売台数 7943万台     ( +1.4%) アップルは7~9月期(4Q)にiPhoneの新機種を発売し、需要期である10-12月期(1Q)で過去最高益を更新するのが通例だ。しかし今回は高価格の10周年記念モデル・iPhone Xの発売日が11月3日となり、例年9月の新製品発表時期から1カ月以上も遅れた。その後、期待されたほど需要は高まらず、生産の遅れも報じられた。1月23日にJPモルガンが「最上位機種の出荷は今年は横ばいになりそうなことがハッキリしてきた。1~3月期のiPhone Xの生産台数の見通しを従来の3000万台から2000万台に減らす」との見解を示すなど、決算発表前に弱気な見方が相次いでいる。 29日には日本経済新聞が「米アップルが1~3月期の生産量を当初計画から半減させる見通し。iPhone Xの生産計画を従来の4000万台超から2000万台前後に減らす」と報じた。日経ニュースが伝えたiPhone X・2000万台という数字はJPモルガンの予想と同じだったが、29日の米国市場でアップル株は2.06%安で反落。市場でiPhone Xの需要減に対する警戒感が根強いことを示す展開だった。高価格の最上位機種に買い替えが進み、好業績をもたらすという「iPhoneスーパーサイクル」に対する期待値は低い。 投資判断を中立としている弱気派の一角、オッペンハイマーは28日付のリポートで、「我々は2Q、2017年4-6月期(3Q)のiPhone出荷予想をそれぞれ1000万台、800万台引き下げた。iPhone Xの価格の高さ、人を引きつける機能の欠如を受け、予想よりも買い替え需要は低いとみている」と指摘した。「潤沢なキャッシュフローや税制改革の影響でダウンサイドリスクは限られそうだが、将来のiPhoneの買い替えサイクルを踏まえれば大幅なリターンを得られるか疑問だ」とし、今後のアップサイドには慎重だった。 アップルの1Q売上高の68%を占める見込みのiPhone販売台数は、1Qだけでなく、2Qについても市場予想が低下傾向にある。QUICK FactSet Workstationのコンセンサス・トレンド分析を見ると、iPhone Xが発売された11月に1Qの販売台数は8000万台を割り込んで下げ渋ったものの、2Qは6000万台を割り込んできた。2Qの販売が弱いことは例年通りだが、iPhone Xの人気がそれほど高くない現状では弱気材料として警戒されるかも知れない。 【iPhone販売台数のトレンド推移】(QUICK FactSet Workstationより) (2017年10-12月期(1Q)=青、2018年1-3月期(2Q)=緑) 一方、強気派のモルガン・スタンレーは25日付のリポートで、目標株価こそ205→200ドルに引き下げたが投資判断のオーバーウエイトを維持した。1QのiPhone販売台数の見通しを7600万→8000万台へ引き上げ、平均販売価格も771→819ドルに上方修正した。1Qは市場予想を上回るだろうと実績に強気の見方を示しつつ、2QのiPhone販売台数の予想は950万台引き下げ、6450万台と見込んだ。最近、アップルのサプライヤーに出荷減が伝わったとされる報道については「ノイズ」と一刀両断。今年はiPhone Xのように画面サイズが大きく、かつ価格が安い新製品の発売が予定されていることも踏まえ、2019年度に向けて買い替え需要が高まるだろうと見込んだ。 アップルは1月17日、今後5年間で米経済に3500億ドルを上回る貢献をすると発表した。税制改革の成立を受けたもので、新たに2万人を雇うほか、300億ドルの投資を行う方針を示したが、増配などに関する具体策はまだ示されていない。カンファレンスコールで増配・自社株買いの具体策が示されるか注目だが、モルガンは「自社株買いは今後2年で従来の2倍の1000億ドル規模が行われそうで、2019年度のEPSを0.60ドル押し上げるだろう」と指摘。「為替市場のドル安要因やNAND価格の下落によって粗利益率が改善するアップサイド余地がある」とも指摘しており、業績拡大期待は根強いようだ。 (QUICK エクイティコメント) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。また、米国株については決算結果の速報ニュースのほか、FANGプラスの銘柄を中心に業績の着地点や注目ポイントをまとめた「米決算プレビュー」を決算発表前に配信しています。投資に役立つ独自コンテンツをまとめたQUICK端末の「ナレッジ特設サイト」では、米決算プレビューに加えて決算発表の日程も公表しています。

アマゾン、先行投資負担を吸収 業績拡大続く見通し【米決算プレビュー】

アマゾンは1日に2017年10~12月期(4Q)決算発表を予定している。QUICK FactSet WorkstationがまとめたアナリストのEPS予想(42社平均)は1.88ドルで、前年同期(1.54ドル)から22.1%増加する見通し。注力する通販代行サービスの能力増強や、物流機能の拡充、生鮮食品販売「アマゾン・フレッシュ」、クラウド事業等への投資負担を吸収し、収益拡大が続くとみられる。 【10-12月期決算の市場予想】(前年同期比) ・売上高  597億ドル(+36.6%) 会社予想560~6055億ドル(中央値582.5億ドル) ・純利益    9億ドル(+21.2%) ・EPS    1.88ドル (+22.1%) 【事業別売上の市場予想】         Online Stores                 :354億3400万ドル Physical Stores         : 43億4500万ドル Third-Party Seller services  :101億4900万ドル Subscription Services        : 31億3400万ドル AWS            : 49億6600万ドル (注)QUICK FactSet Workstationより引用 事業別売上は現状の5部門に再編されているが、企業などにデータの保存・分析などの機能を提供するAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)に対する注目度が高い。2006年にサービスを開始し順調に実績を積み上げてきたが、2013年にデータ管理の厳格さで知られる米中央情報局(CIA)のクラウドを受注したあたりから、強い追い風が吹き始めて成長が加速。2016年には売上高が122億ドル、営業利益率25%を誇る高収益事業となり、営業利益全体の7割近くを稼ぐ主力事業にまで成長した。クラウド事業はひとつのデータセンターを複数顧客で共有するため利益率が高いとされる。 クラウドサービス市場でアマゾンの世界シェアは3割強でトップを誇るが、マイクロソフト「Azure Cloud」やグーグルのクラウド事業「Google Cloud」も拡大しており、火花を散らしている。AWSは全世界約190カ国で展開し、顧客にはグローバル企業、新興企業、公的機関などで大物を抱える。昨年6月に高級食品スーパー「ホールフーズ・マーケット」を137億ドルで買収したことで、投資負担による業績への影響が懸念されたが、3Q決算は市場予想を上回る利益を確保するなど積極投資を重ねながらも利益を出す体制が構築されつつあるようだ。4Qもホールフーズ・マーケットの買収効果や、ネット通販事業やクラウド事業の好調持続、「プライム会員」の増加などを背景に業績拡大が期待される。 ただし、税制改革による影響は注意すべきか。トランプ米大統領が政権公約で掲げた大型減税法が成立し、法人税率は従来の35%から21%に低下する。税率が21%以上の企業は減税の恩恵を享受するが、短期的には繰り延べ税金資産の減額で一時的に費用が嵩み業績下振れ要因となりかねない。アマゾンの法人税率は36.6%で長期的には恩恵を享受するが、繰り延べ税金資産の減額により業績が下振れすることも念頭に置きたい。 なお、1月19日に「プライム会員」の値上げを発表。月額料金を現行の10ドル99セントから12ドル99セントに引き上げ、年換算では24ドル増の156ドルになる。年額一括に関しては99ドル据え置きとしており、全般的に影響は出ないと思われるが、次期四半期にかけての会員数の動向および業績面での影響には注目したい。 【アマゾンのEPSと株価の推移】  (注)グレーの折れ線は株価、水色の棒グラフはEPS予想の最高値、青色は最安値、緑と赤の●はEPS実績値をそれぞれ示す 【過去20四半期決算分析】  EPS実績  対アナリスト予想 上振れ回数    12 下振れ回数       8 EPS実績/アナリスト予想(%) 平均乖離率   +61.5 平均上振れ率  +153.5 平均下振れ率       -53.7 決算発表直後1日の値動き 上昇回数     11 下落回数       9 平均騰落率   +1.0 平均上振率         +7.7 平均下振率          -7.2 (注)QUICK FACTSETの「サプライズ履歴」より作成 アマゾンは積極的な投資姿勢で知られるため業績のブレが大きいのが特徴。同社の決算発表はアナリスト予想に対して若干上回った回数が多いものの、ほぼ拮抗している。過去5年(20四半期)でEPS予想は12回上振れしたが、その際の平均上振れ率は153.5%にも達する。その一方で、8回下振れしたが、その下振れ率は53.7%で、上振れ・下振れともに大きくなるのが特徴。この決算発表翌日の値動きは、11回が上昇し、9回下落。平均上昇率は7.7%、下落率は7.2%と振れが大きい。 市場予想から乖離した決算発表となることが多いため、それを受けて株価がポジティブサプライズ、ネガティブサプライズとなり急変するケースが多いようだ。今回は大幅減益が見込まれているが、市場予想を上回る着地や、AWS事業の成長性が確認されれば急騰する可能性は十分考えられる。 (QUICK エクイティコメント) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。また、米国株については決算結果の速報ニュースのほか、FANGプラスの銘柄を中心に業績の着地点や注目ポイントをまとめた「米決算プレビュー」を決算発表前に配信しています。投資に役立つ独自コンテンツをまとめたQUICK端末の「ナレッジ特設サイト」では、米決算プレビューに加えて決算発表の日程も公表しています。

アリババ、「独身の日」効果で5割増収か 先行きニューリテールに期待 【米決算プレビュー】

中国のインターネット通販最大手、アリババ集団が2月1日、2017年10~12月期決算を発表する。中国ネット通販業界がセールを仕掛ける11月11日の「独身の日」効果もあり、QUICK FactSet Workstationによると、売上高は前年同期に比べ49.1%増と予想されている。 【アリババの17年10~12月期決算に対する市場予想】 ・売上高         :794億 750万元(49.1%増) ・コマース事業売上高   :693億4700万元(48.9%増) ・一株利益(EPS、Non-GAAP):10.54元(1.67米ドル) 前年同期は9.02元 ※予想は1月29日時点、カッコ内%は前年同期実績比 アリババの稼ぎ頭はネット通販などのコマース事業。焦点はアリババが「天猫(Tモール)」など通販サイトの総取引額(GMV)からどれだけのカネを懐に入れることができたかだ。アリババの売り上げは中国本土のネット通販経由がおよそ7割を占めている。出店者が払う手数料などが収入になるため、売り上げの伸びはGMVの拡大に比例する。 中国国家統計局が17年12月中旬に発表した1~11月の小売売上高によると、全国インターネット小売売上高は前年同期比32.4%増と、1~10月(34.0%増)から伸びが1.6ポイント鈍化した。このため一部ではアリババの成長減速の思惑を誘ったが、バークレイズはアリババの独身の日のGMVが39%増と好調だったことなどを踏まえ「アリババは中国のネット通販市場でライバルからシェアを奪い取っている」と解釈する。 1~12月のネット小売売上高は32.2%増と安定し、このうち「物品」に限定した売り上げは28.0%増と1~11月の27.6%から加速していた。マクロ経済指標はアリババの大幅増収を説明する手がかりとなる。 売り上げは伸びるが、利益率を低下させる要因がある。アリババは10~12月期に物流サービスの菜鳥網絡を連結子会社にした。商品配送システムの最適化を担う菜鳥網絡はアリババにとってなくてはならない存在だが、利益を計上していない。中国銀行傘下の中銀国際によると、菜鳥網絡の連結化でコマース事業の売上高に対するEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)の比率は10~12月期に前年同期の63.6%から53.5%に低下したようだ。 中国の大型スーパー運営、高キン零售(サンアート・リテール)に4割近く出資したり、生鮮食品スーパーの店舗網を拡大したりするなど、アリババはネットと実店舗を融合する「ニューリテール(新小売り)」戦略を加速している。これもまた、短期的に利益を圧迫する要因だ。ただ、「オンラインやオフラインを問わず、地方や海外へと事業を展開するため、長期的な成長には欠かせない」(中銀国際)。 華興資本傘下の華興証券(米国)の試算では、サンアートなどアリババがこれまで出資した小売業を合わせると市場シェアは12%に上り、アリババの年間売り上げに80億元近くプラスになるという。中国では2017年に小売売上高に占めるインターネット小売売上高の比率が20%に上昇したが、スーパーで売っているような日用消費財のインターネット比率は7%にとどまっている。先行きをみれば、このあたりに「多くのチャンスがある」(華興証券)というわけだ。 アリババ株は決算の利益よりも売上高の伸びに反応する傾向が強い。中国ネット消費の勢いが想定以上なら、利益が多少下振れたところで市場は意に介さないかもしれない。 【アリババの売上高と株価の推移】   (注)グレーの折れ線は株価、水色の棒グラフは売上高予想の最高値、青色は最安値、緑色と赤色の●は売上高の実績値をそれぞれ示す (QUICK エクイティコメント) ※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。また、米国株については決算結果の速報ニュースのほか、FANGプラスの銘柄を中心に業績の着地点や注目ポイントをまとめた「米決算プレビュー」を決算発表前に配信しています。投資に役立つ独自コンテンツをまとめたQUICK端末の「ナレッジ特設サイト」では、米決算プレビューに加えて決算発表の日程も公表しています。  

「鉄鋼」「小売」弱気に傾く QUICKコンセンサスDI、金融以外は頭打ち

アナリストによる主要企業の業績予想の変化を示す「QUICKコンセンサスDI」(1月末時点)は金融を含む全産業ベースでプラス27と、前月と変わりませんでした。銀行が改善しましたが、電機や輸送用機器が悪化。鉄鋼や小売は弱気に傾きました。 ※QUICKコンセンサスDIとは・・・アナリストが予想連結純利益を3カ月前時点に比べて3%以上、上方修正した銘柄を「強気」、下方修正した銘柄を「弱気」と定義し、「強気」銘柄が全体に占める比率から、「弱気」銘柄の比率を差し引いて算出されます。DIがマイナスということは、下方修正銘柄が上方修正銘柄を上回っているということです。5社以上のアナリストが業績を予想する銘柄を対象にしているため、主要企業の業績に対する市場全体の期待値が上向きか、下向きかを判断するうえで参考になります。 製造業は1ポイント低下のプラス34 製造業DIは前月比1ポイント低下のプラス34でした。業種別では非鉄金属や機械の強気見通しが増え、食料品も改善した一方、鉄鋼が大幅に悪化し、マイナス圏に転落しました。 非製造業DIは前月と変わらずのプラス18でした。情報・通信や不動産などの業種が改善しましたが、小売はマイナス圏に転落しました。 DIがプラス(上方修正銘柄が下方修正銘柄を上回る)だった業種は算出対象の16業種のうち、12業種。マイナス(下方修正銘柄が上方修正銘柄を上回る)は3業種、変わらずは1業種でした。 北陸電力(9505)が上方修正率トップ 個別銘柄を対象に3カ月前の予想純利益と比較して上方修正率、下方修正率がそれぞれ大きな銘柄をピックアップしたところ、最も上方修正率が大きかった銘柄は、北陸電力(9505)でした。 北陸電力は、事務所や工場などの法人、オール電化住宅を利用する一般家庭を対象に2018年4月から順次、電力料金を値上げすると発表。値上げで年間200億円程度の経常損益の改善が見込まれています。 半面、最も下方修正率が大きかったのは前月に引き続き、サイバーダイン(7779)でした。ただ、同社については1月9日に、体を動かしたり話したりすることが困難な患者らの意思伝達を支援する小型装置「Cyin(サイン)」を今春から国内で発売すると発表するなど、業績改善につながりそうな材料も出ています。

任天堂(7974)の4~12月期売上高、通期予想を上方修正 進捗率84%台

任天堂(7974)が1月31日発表した2017年4~12月期の連結売上高は前年同期比2.7倍の8570億円だった。会社が計画する2018年3月期の売上高(1兆200億円)に対する進捗率は84.02%と過去6期の平均進捗率80.30%を上回った。 家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」(販売台数は世界で1213万台)や関連ソフト(販売本数は4710万本)の好調な売れ行きが寄与した。 任天堂は2017年10月30日の4~9月期の決算発表で、通期の売上高の見通しを期初の7500億円から9600億円に引き上げ、さらに今回1兆200億円に上方修正した。 QUICKナレッジ特設サイトでは、四半期ごとの売上高の進捗率が一目でわかる「進捗率ダッシュボード」を公開している。特徴は進捗率を「期末追い込み型」や「少し出遅れ型」など、7つのタイプに分類することで簡易に銘柄分析できることだ。 (QUICK NewsLine) QUICK NewsLineで配信したニュースを再編集した記事です。QUICK NewsLineは国内外の金融情報をリアルタイムで提供するQUICKのサービスの一つです。また、独自コンテンツをまとめたサイト「QUICKナレッジ特設サイト」では「進捗率ダッシュボード」のほか、業績上方修正銘柄の一覧を確認できる「決算ウオッチ」など投資に役立つ様々なコンテンツを提供しています。    

好決算のアイスタディ(2345)が25%高、グロバルウェ(3936)が18%安  1月31日の夜間PTS

1日の株式市場で、アイスタディ(2345)や平和紙(9929)が注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で1日の基準値を大きく上回る水準で約定した。アイスタディの約定価格は基準値に比べ25.0%高、平和紙は同21.19%高だった。また、主要銘柄では旭化成(3407)が基準値を21.06%上回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値上がり銘柄> グロバルウェ(3936)や国際チャート(3956)も注目されそうだ。いずれも前営業日夜間の私設取引システム(PTS)で1日の基準値を大きく下回る水準で約定した。グロバルウェの約定価格は基準値に比べ18.68%安、国際チャートは同11.8%安だった。また、主要銘柄ではNTN(6472)が基準値を5.19%下回る水準で約定した。 <夜間PTSで基準値対比の値下がり銘柄> ※「寄り前ランキング」は、QUICK AI速報としてQr1などQUICKの情報端末でニュース配信中。QUICK Knowledge特設サイトは、QUICKの情報端末でご覧いただけます。

エプソン(6724)、米減税の影響で純利益下方修正 決算スコアはマイナスに

セイコーエプソン(6724)が31日の取引時間終了後に発表した2017年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比26%減の345億円だった。併せて2018年3月期の純利益予想を前期比6%増の510億円と、従来予想から70億円引き下げた。米国の税制改正を背景にした繰り延べ税金資産の取り崩しが響く。 一方で、想定為替レートを円安方向に見直し、売上高に当たる売上収益については前期比8%増の1兆1100億円と、従来予想を400億円引き上げた。インクジェットプリンターや産業用ロボットの販売は堅調だという。 決算や業績予想修正による株価インパクトを統計的に数値化したQUICKの「決算スコア」は、今回の結果についてマイナス2.13とネガティブに評価した。 しかし繰り延べ税金資産の取り崩しに伴う利益の減少は一過性であることから、早晩見直しの目が向けられる可能性もある。

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