スマホゲーム、株価と連動するのはフォロワー数?課金セールス?

もうすぐクリスマス。この時期になると、スマホゲームでも珍しいキャラクター、いわゆるレアキャラが登場するイベントが多く開催され、ゲームへの課金が増えることも多い。QUICKのナレッジ特設サイト「ゲームフォロワーウオッチ」では、ゲームアプリの公式ツイッターフォロワー数、課金セールスランキング、運営(関連)会社の株価の連動性をチェックするツールを提供している。このツールを使えば、課金セールスやフォロワー数と株価が連動している銘柄を探し出すことができる。 QUICK端末では、毎営業日8時過ぎにiPhone(アイフォーン)などのアプリを販売する「AppStore(アップストア)」のセールスランキングをニュース配信。課金セールス額が最も多いゲームを確認できる。 クリックすると、ランキング30位までのゲームアプリが表示される。 ニュースのこの部分をクリックすると、 ゲームフォロワーウオッチのサイトが開く。アプリランキング順に関連銘柄が表示。 「Fate/Grand Order」だったら、ソニー。「モンスターストライク」だったら、ミクシィ。 「星のドラゴンクエスト」の関連銘柄であるエヌジェイHD(9421)をクリックすると、株価とゲームアプリのツイッター数と課金セールスランキングのチャートが開く。 5日に株価が底を打ち、課金セールスランキングも6日以降大きく上昇し、株価と連動性が強いことがうかがえる。 また、6日にQUICKのオプションサービスであるQUICKエクイティコメントではこんなニュースを配信。 エヌジェイホールディングスの子会社が新作スマホゲーム「トリプルモンスターズ」の開発会社だったことが明らかとなり、6日の株価の支援材料になった。先ほどの画面をスクロールすると、トリプルモンスターズの公式ツイッターのフォロワー数の画面も表示している。 まだアプリがリリースされてないトリプルモンスターズ公式でもツイッターが開設されていれば、フォロワー数と株価の連動性を確認できます。QUICK端末をご利用の方はナレッジ特設サイトからどうぞご利用ください。 【コンテンツ編集グループ・矢内純一】 ■QUICKのサービスについてはこちら http://corporate.quick.co.jp/service/professional/#forAdvisor *本情報は、現時点までの値動きの分析であって、現在または過去における有価証券の価値の情報を提供するものであり、将来における有価証券の価値(値上がり益、利子、配当等の経済的価値)に関する情報を提供するものではありません。

イェスパーの視点 2018年10大サプライズ予想

ウィズダムツリー・ジャパン最高経営責任者(CEO)イェスパー・コール 2017年12月20日     エコノミストやストラテジストが、来るべき2018年の予想と基本シナリオを発表する時期が来た。定量予測は、未来は過去と関連性がある、という前提に基づく確率モデルに、定性シナリオは経験とコモン・センス(共通感覚)に基づくものである。いずれの手法にしても、真の「想定外」や本当のサプライズに関する議論が入り込む余地はほとんどない。 この「2018年10大サプライズ予想」はこの点に対処することを目的としている。日本市場への投資に与える影響に関し筆者が個人的に気にしている「想定外」シナリオである。この10大サプライズはコンセンサス予想の枠外にあり、読者の思考を喚起することを目的としている。「ありえない」と見られても、斬新な考えに向かう時には市場コンセンサスはがらりと変わらざるを得ないものである。どうぞ楽しんでお読み下さい。2018年の成功と幸運を祈っております。 ウィズダムツリー・ジャパンのイェスパー・コールCEO 1. 安倍首相が平壌を訪問し、北朝鮮から日本主導の1兆円規模のインフラ整備案件を受注 2017年末時点で、北朝鮮関連の問題が解決の方向に向かうと期待するのは甘い考えかもしれない。しかし、冷静な見方が大勢を占めているかぎり、建設的な結果に向けた道を思い描くことは不可能ではないだろう。経済発展という面でいえば、北朝鮮と日本は夢の取り合わせである。片方は豊富な天然資源と労働力に恵まれ、もう片方は世界をリードする技術力と資本を有している。安倍首相には、日本主導のインフラ計画を推進してきた優れた実績がある。北朝鮮とうまく付き合っていけば、日本が経済的に豊かになるだけでなく、安倍首相はノーベル平和賞にも値する偉業を歴史に刻むことになる。残念ながらそうはならないだろうが、経済関係を強化しないかぎり平和的な解決は望めないというのもまた真実である。いずれこの点は現実のものになると筆者は考える。 2. 円安が1ドル/150円に向けて加速し、中国が人民元を30%切り下げ 金融政策サイクルの方向性の違いを受け、資産価格動向は全般的に違う方向に動く可能性が高まっており、特に為替市場が過度に反応するものである。2018年には、円相場がこうした状況の影響を非常に受けやすくなると筆者はみている。たしかに、2016年と2017年には予想されていたほど日銀とFRBの金融サイクルの方向性の違いは顕著ではなかったが、だからと言って2018年も同じだと決めつけることはできない。何といっても、米国の財政政策が変わったのである。さらに重要な点として、次にドル高の加速局面が訪れた際に最も懸念されるサーキットブレーカーは中国であると筆者は考えている。日本と中国は、ハイテクや超高速鉄道など多くの分野で直接競争している。従って、今や円安による痛手が大きいのは米国よりも中国の製造業である。円安が進めば進むほど、人民元切り下げのリスクは高まる。1ドル/140円以上の円安になった場合、米国からの反発よりも人民元の30%切り下げの方が懸念される。 3. 新FRB議長が日銀の金融政策運用モデルを導入し、米10年債利回りを2.5%に固定 トランプ大統領の望みがかない、米国の持続的な経済成長率が3.5~4%まで加速した場合、米国債利回りには大きな上昇圧力がかかり、10年債利回りは6%もしくはこれを超える水準まで上昇する可能性がある。実質GDP成長率が3.5~4%ということは名目成長率が5.5~6%ということだが、 従来、債券利回りが持続的な名目GDP成長率を大幅に下回って推移することは稀であった。いずれにしても、米国債利回りの上昇は米国内のリスク資産全般、特に株式、不動産、クレジットに下押し圧力をかけることになり、その影響でいずれは本物のダウンサイクルが訪れると予想される。これを未然に防ぐため、プロの不動産デベロッパーでもある型破りな大統領が日銀の金融政策運用モデルを採用するようFRBに指示したくなるのも頷ける。つまり、米長期債利回りを好ましい水準、例えば2.5%に固定し、次の選挙サイクルに向けて経済を一時的に過熱状態にさせるのである。 4. トヨタがテスラを買収し、現地に新設した一貫生産工場が最も生産性の高い拠点になる トヨタとテスラは申し分のない相互補完関係にあるようだ。誰もが認めるトヨタの世界に冠たる優れた大量生産体制は、テスラが未だ実現に苦しんでいるものである。一方、テスラが提示しているスピード感あふれる未来の移動手段への入口は、まさしくトヨタが手に入れたいものである。業務レベルでは、トヨタ主導の生産技術がテスラに世界で最も生産性の高い自動車工場を提供することは想像に難くない。無論、両社の企業文化を融合させることは無理かもしれないが、日本企業によるシリコンバレーのスーパースター買収が成功すれば、新生日本のやる気を証明するこの上ない事例となろう。テスラを後ろから追いかけて得意分野で勝利する、というのがトヨタの戦略として最も可能性が高いとみられるため、もしこの買収劇がうまく行けば大きなサプライズとして受け止められよう。結局のところ、テスラのような先発企業を生産・設計面で凌駕することが日本のコアコンピタンスの真骨頂である。 5. 安倍政権と日銀が「アジアコイン」(グローバル基準となるべく設計されたブロックチェーンベースの仮想通貨)を導入  政府および中央銀行が公式の仮想通貨の標準規格を後押ししたり、推進したりする競争が繰り広げられている。日本は、日銀が後ろ盾となった「アジアコイン」(日本の複数のメガバンクと日銀によるコンソーシアムがつくるブロックチェーンベースの通貨システム)を導入することで、この分野をリードする可能性を秘めている。新たな国策として、日本の主力企業にアジア/グローバル事業でこの「アジアコイン」を決済や取引に使用するよう説得することはさほど難しくないだろう。そうなれば、信用と流動性が増し、さらには日本が先手を打って未来のバンキングのグローバル基準を設定するという好循環が生み出される。これはまさにサプライズだが、東京を世界の金融センターとして再生させるという日本の意欲は本物である。日本政府が後ろ盾となった「アジアコイン」の創設により日本の銀行・金融機関は紛れもない世界におけるリーダーとしての地位を獲得するだろう。競争はまさに続いている。日本が官民一体となってリーダーシップを発揮すれば歓迎すべきサプライズだが、中国では政府主導の仮想通貨が間もなく創設される見通しである。 6. 社会保障・健康保険給付金を削減するため、日本が「金融資産調査」を導入 社会保障給付金の削減が国民に不人気で、実施が難しいのは万国共通だが、日本では富裕層への課税を重くし、所得を再分配するという手法が現在でも受け入れられている。膨れ上がる一方の財政赤字の抑制を求める声が高まるなか、給付金削減に向けた独創的で伝統にとらわれない政策提案に関する議論が始まっている。「金融資産調査」はその一例だが、これは正味の金融資産が例えば1,000万円を超え、住宅ローンを抱えていない世帯は公的年金や健康保険の給付対象から外すというものである。こうした提案は市場の論議を呼ぶ一方、有権者受けするだろうか?少なくとも、 日本の政治家の独創性に驚く声は出てこないだろう。 7. 日本が中国主導のアジアインフラ投資銀行に参加 ここ5年程の間に、日中関係は相互補完的なものから競争関係に発展したが、これは政治や戦略の面だけでなく、経済分野でも同様である。米国主導のアジア開発銀行に倣い、中国がアジアインフラ投資銀行(AIIB)を創設した際、日本は米国の意向に従ってAIIBへの参加を見送らざるを得なかった。ここに来て、日本は米国に独立性の強化を示せと迫られているため、国家戦略の変更は自然な流れであろう。日中両国はアジアにおける多国間貿易の主役として浮上してきた。両国が力を合わせ、模範となって他国を導くことは理にかなっているだろう。日本のAIIBへの参加は日本の独立性の向上、ならびに多国間貿易へのコミットメントを象徴するものである。これ以上のサプライズとしては、真のグランド戦略が考えられるだろう。すなわち、日本がAIIBに参加する代わりに中国が日本主導のTPP(環太平洋パートナーシップ協定)に参加するという構想である。日中協調関係の目に見えた進展は、間違いなく投資家が歓迎する方向にアジアのダイナミズムを変えていくはずである。 8. 東京の不動産価格がバブル期の1990年のピークを上回る水準まで上昇 東京の不動産価格は回復に向かっているが、バブル期の1990年に付けた水準を依然として40~50%下回っている。しかし、このところ不動産デベロッパーの積極的な姿勢が顕著である。あちこちで5~6億円程度の高級マンションが売り出されているが、これは3年前の最高取引価格の2倍以上の水準である。新たな起業家層の台頭、容易な借入れ、アジアをはじめとする海外の買い手の増加を受けて需要は急拡大している。住宅価格が史上最高値を更新するのもそう遠い先ではないだろう。2020年より前というのが予想としては妥当とみられるが、2018年に実現すれば歓迎すべきサプライズになると個人的には考えている。 9. バイオテック、フィンテック、AI 分野の新興企業がIPOの波を牽引、東京はアジアのプレミアム付きイノベーション・ハブへ成長 一事成れば万事成る。すでに何年にもわたり、日本政府は起業家精神、イノベーション、企業の創造性の強化に力を注いでおり、今や具体的な成功例を示す時期に来ている。IPO(新規株式公開)の波は「アベノミクス」が機能していること、そして日本がアジアのイノベーション・パワーハブになるべく正しい軌道に戻ったことを証明するうえで絶大な効果がある。筆者のみるところ、日本はバイオテック、フィンテック、応用AI、ロボティクスを中心に起業家の活動・創造力に満ち溢れている。こうした分野におけるもっと積極的で明確な収益化や商業化を目の当たりにすることは、日本楽観論者が正しいことを証明する最高のサプライズである。 10. 2018年ワールドカップで日本がドイツを破り、サッカーの世界王者に輝く 2018年7月15日、FIFAサッカーワールドカップの決勝戦が行われる。日本が優勝したら、単なるサプライズどころの話ではなく、筆者にとってはまさしくショックである。筆者はドイツ出身で、4年に一度のワールドカップでは当然、祖国を熱烈に応援する。ドイツチームが決勝戦進出を逃すことは、私にとっていつでもサプライズだ。 ウィズダムツリー・ジャパンWEBサイト イェスパー・コールCEOのブログはこちら https://wisdomtree.jp

いまの株価は割高? PERチャートで「過熱度」を見ると……

12月に入ってからも日経平均株価は26年ぶりの高値圏でもみ合いが続いている。年末に向けて一段高となる「掉尾(とうび)の一振」への期待も高まるところ。一方で9月以降、急勾配の上昇相場を演じてきたことから、一部では過熱感を指摘する声が増えているのも確かだ。 日本株は割高なのか、それほどでもないのか。様々な要素が絡むため一概に判断できず、多くの投資家の悩みどころだろうが、バリュエーションを測るうえで一つのものさしになるのがPER(株価収益率)だ。PERとは株価が企業の1株利益(EPS)の何倍に買われているかをあらわし、数値が高くなるほど割高感が増しているとみなされる。株価は投資家の期待が反映されるため、通常は実績ではなく見通しのEPSを使って予想PERをはじく。 足元の日経平均の予想PERをみると15倍程度。東証1部全体でも16倍台に過ぎない。米国(21倍台)と比べてもかなり低く、割高感は相対的に強くないと言えそうだ。Knowledge特設サイトの「日経平均/PERチャート」を使えば、過去のPERや日経平均との比較も簡単にできる。   5年間のチャートをみると、アベノミクスへの期待が高まった2013年前半はPERが20倍を上回る局面があったが、最近は15倍前後で落ち着いている。このトレンドを踏まえれば直近の株高は企業収益の見通しに裏付けられたもので、かつて当時のグリーンスパン米連邦準備理事会(FRB)議長が懸念したような「根拠なき熱狂」というほどのレベルにはないと言えるだろう。 年が明ければ投資家の関心は次第に来期業績に向かい始める。QUICK企業価値研究所によれば、主要261社の(金融除く)の18年度の純利益は17年度見込みに比べて9.6%増える見通しだ。仮にEPSも10%程度伸びてPERは15倍のままと仮定した場合、「日経平均/PERチャート」のシナリオ計算で試算される日経平均は2万5463円で、一段と上値視界が広がってくる。5%増益でも2万4306円で、11月9日に付けた今年の取引時間中の高値(2万3382円)を超える。     個別株のPERチャートも日経平均と同様に検索可能で、ここではシナリオ計算の「業績」欄に、任意の数字のほか日経予想や東洋経済予想も使える。稼ぐ力に照らした株価の適正水準を見極めるうえで役立ちそうだ。 【QUICKコンテンツ編集グループ・内山佑輔】

SBI(8473)、仮想通貨取引所「年明けのできるだけ早いタイミング」で開設 日経平均は2万7000円台へ 北尾社長に聞く

日経平均株価が26年ぶりの高値水準で推移するなど、株式相場の勢いが途切れないなかにあってネット証券の経営にも追い風が吹いている。中でもSBIホールディングス(8473)は傘下のSBI証券でホールセール業務の拡大を進めるほか、仮想通貨ビジネスにも進出するなど新事業領域の開拓を進めている。同社の北尾吉孝社長に今後の事業展開に加え、相場の見通しを聞いた。         引受業務などホールセールで攻勢へ ――リテール業務を中心に強みを発揮していますが、ホールセール業務でもSBI証券は存在感を出しはじめている印象を受けます。今後の事業の方向性について、どのように考えていますか。   「リテール分野で当社のシェアは上半期において35%程度と圧倒的だ。当然の戦略として、次はホールセール分野をさらに攻め込むことになる。同分野でのメーンビジネスが引受業務だ。新規公開(IPO)から始まり、セカンダリーも含めた引受業務の拡充を進めていく方針だ。併せて債券引受等の体制強化のため事業法人部、金融法人部の充実化も進める。SBI証券の販売力を考えれば、政府の売り出しを引き受ける余力も十分にある」   「地方の資産形成需要に応えるため、地方銀行に金融商品仲介サービスも提供しはじめている。すでに清水銀行や愛媛銀行に提供しているが、年内にサービス提供先は10行弱にまで増えるだろう。2018年3月末には25行~30行まで増加する見通しだ」   ――最近は仮想通貨事業にも力を入れています。   「年明けの出来るだけ早いタイミングで仮想通貨取引所を開設し、ビットコインなどの取引サービスを開始しようと考えている。これまで膨大な取引量に耐えうるシステムや、ウォレット(電子財布)の安全性が課題になっていたため少し様子を見ていたが、解決のメドがたった」   「特に取引システムについては、このたび資本業務提携について基本合意した中国の仮想通貨取引所大手Huobi(フオビー)グループのものを導入する。フオビ―は165万口座を有する仮想通貨取引所を長年運営してきた実績があるため、取引が一気に集中したときでも安心だ。SBIグループの圧倒的な顧客基盤を踏まえれば、慌てずにしっかりと環境を整備してから開業すればいいと考えていた」   ――日経平均株価が依然、高値圏で推移しています。見通しは。   「急ピッチで上昇してきたため、調整が入っても不思議ではないが、米国では大幅な法人税率の引き下げが実現しそうで、同国の経済成長率を押し上げていくと予想される。内容の良し悪しはどうあれ、トランプ米大統領ほど公約を忠実に実行しようとする国のトップは珍しい。パリ協定からの離脱やエルサレムをイスラエルの首都と認定するなど、あれだけ世界の反対を押し切ってまで普通なら断行しない。批判も多いが有言実行の大統領だとは言うことができる。米連邦準備理事会(FRB)は12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)に続いて18年も2~3回利上げするだろうが、政策期待が株価の支援材料になることもあり、マーケットへの影響は限定的だろう」   日本株に過熱感はまだない 「20年の東京オリンピック開催に向けた需要拡大が見込まれる国内についても、企業業績が大幅に向上しているだけでなく、設備投資も回復傾向をたどっている。今期の企業収益は2ケタ以上の伸びが見込まれるうえ、PER(株価収益率)が15倍前後であることから、日本株には過熱感はまだない。日経平均は年内に2万4000円を試すだろう。企業業績の上向きを背景に増配する企業が増えることなどを踏まえると、18年中に2万6000円台、うまくいけば2万7000円台に乗せる可能性も高いとみている」   「北朝鮮を巡る地政学リスクは18年にかけても続くだろう。しかし、いざ米国との間で本当に緊迫した状態になっても、軍事力の差から一過性のものになると考えられるため、特に心配していない。18年の日経平均の下値はせいぜい2万2000円近辺と予想している」   【コンテンツ編集グループ:内山佑輔、岩切清司】

コスト5分の1の衝撃 運用業界に「バンガード・エフェクト」 日本法人社長に聞く

巨大化する米アマゾンが産業や企業をのみ込む「アマゾン・エフェクト」になぞらえ、低い運用手数料で他社を追随させない「バンガード・エフェクト」が米国で起きている。この現象は日本でも起きるのか、また楽天投信投資顧問とのパートナーシップなどについて、バンガード・インベストメンツ・ジャパンのディビッド・キム社長に聞いた。 ――バンガードとブラックロックの2大運用会社が米投信市場を席巻しています 「米国における低コストインデックスファンドの人気の高まりを受けて、グループの運用資産残高は2009年の約1兆ドルから足元で4.8兆ドル(約542兆円)に膨らんだ。当グループが運用するファンドのコストは0.17%と、業界平均の5分の1にとどまるほか、運用ファンド9割の運用成績が他社の類似ファンドをアウトパフォームしている。1976年に本国の米国で初めて個人投資家にインデックスファンドを提供した実績を持つ点なども評価され、個人マネーが流入している」 ――日本で提供されている投信(国内籍)の運用コストの水準についてどう思いますか? 「米国に比べると相対的に高く、低コスト投信に対する個人投資家の潜在需要は大きいとみている。一方、運用業界の意識改革も必要だ。2018年に始まる、つみたてNISA(少額投資非課税制度)の対象として、金融庁が認めたファンドの大半が低コストのインデックス型だった。これは金融庁が運用コストを重視していることの表れといえる。低コスト投信が日本に恒久的に根付くには、監督官庁の動きだけでは不十分。業界内で運用コストの引き下げ競争が活発化する必要がある。ただ、運用会社の意識に変化の芽は出ている。バンガード・グループが運用する上場投資信託(ETF)を主たる投資対象とするインデックス型投資信託を提供している楽天投信投資顧問は、当社哲学の一つでもある低コストの提供に強いコミットメントを持っている」 ――日本では高コスト投信の回転売買を問題視する見方が根強いです。米国ではなぜ低コスト投信が根付いたのでしょうか 「日本固有の問題ではなく米国も過去は同様の状態だった。しかし、徐々に投資家目線に立った動きに変化した。日本より運用会社の直販比率が2割と相対的に高いことも影響しているかもしれない。バンガードは当社グループが提唱する「真の投資原則」を日本国内でも浸透させ、個人投資家の目線に立った商品の提供に貢献したい」 ディビッド・キム社長 ――真の投資原則とは 「4つの基本原則から成る。(1)明確で適切な投資目標の設定(2)適切な資産配分と幅広い資産への分散投資(3)ローコストでの投資(4)規律ある長期運用。なかでも個人投資家はコストにもっと敏感になるべきだ。バンガードが本国の米国で運用しているファンドはすべて販売手数料が無料のノーロード。日本では現状、多くの個人投資家はリターンに対してコストを支払い過ぎている可能性がある。また、2つ目の項目は目標を達成させるために最も重要だが、経験の少ない個人投資家はこの点を見逃しがちだ。個別銘柄に集中投資するのではなく、幅広い資産に分散投資すればボラティリティを抑えることが可能だ」 ――投資原則を踏まえ、ビットコインは投資対象になりうるか 「ビットコインについて当社がお話できるとすれば、投資対象としている株式や債券と比較し、ビットコインは本源的なリターンを生む投資資産でないと考えており、現状、バンガードでは純粋に通貨のみを投資対象としたファンドの運用は行っていないということ。株式には配当があり、債券はクーポンが支払われる。ビットコインとはこういった相違点がある」 ◆ディビッド・キム氏◆ スタンフォード大学ビジネススクール(MBA)、イーストマン音楽学校チェロ専攻学士、ノースウェスタン大学チェロ専攻修士を修了。香港フィルハーモニー管弦楽団に所属し、プロのチェリストとして活躍した経験を持つ。2009年にバンガードに入社後、1兆ドルを預かる機関投資家部門の企業年金プラン顧客サービス部門でヘッドなどを務め、現職に至る。 ◆ザ・バンガード・グループ・インク◆ 1975年創立、翌年米国で初めて個人投資家にインデックスファンドを提供。低コスト投信の運用に強みを持ち、上場投資信託(ETF)に限らずアクティブ型も低コストにこだわる。グローバルの運用総資産は2017年10月末時点で4.8兆ドル(約542兆円)。日本では2000年からサービスを開始している。

新天皇即位で10連休? 皇位継承&改元関連銘柄は・・・

天皇陛下が2019年4月30日に退位し、皇太子さまが19年5月1日に新天皇に即位、新元号に切り替える日程が固まった。これを受けて、19年の大型連休(GW)は10連休になるかもしれないと話題になっている。株式市場ではレジャー産業が注目されそうなほか、改元に伴う印刷需要増加の思惑から印刷関連株に個人マネーが流入している。 政府は12月8日の会議で、退位の時期を定める政令を正式に決定する予定。 19年のGWは現状、飛び石となる予定だ(図表参照)。しかし、皇太子さまが即位する5月1日が祝日になった場合、国民の祝日に関する法律第3条第3項の「前日と翌日の両方を『国民の祝日』に挟まれた平日は休日になる」との規定に基づき、4月30日と5月2日が休日となる。 4月27日土曜日から、振替休日の5月6日までの10連休が実現すれば、まとまった休みを利用して国内より海外旅行に出かける人が増えるかもしれない。旅行関連銘柄といえば、JAL(9201)やANA(9202)、エイチ・アイエス(9603)、KNTCT(9726)といった主力銘柄に加えて、熟年向けに秘境巡りツアーを提供するユーラシア(9376)、ネット販売に特化した旅行会社エボラブルアジア(6191)など独自色を打ち出す銘柄もある。 印刷需要にらみ光村印や光陽社などが買われる 元号改正に伴う関連銘柄は早くも個人投資家の間で話題になっている。皇室会議で退位日などが固まった12月1日、印刷需要が増加するとの思惑から光村印(7916)や商業印刷に強みを持つ光陽社(7946)が買われた。光陽社は一時前日比で約13%上昇する場面もあった。官公庁や企業、金融機関向けのデータ印字などを手掛けるカワセコンピュータサプライ(7851)や、硬貨や紙幣に新元号が刻印されるため、貨幣処理機大手の金銭機(6418)なども関連銘柄の一角として挙がっている。1989年に元号が平成に決まった際もこうした銘柄が注目された経緯がある。 ただ、足元のIT化の進展に伴う書類の電子化などにより、さまざまな印刷物の刷り直し需要は限定的になる可能性があるほか、今回は改元までに準備期間があるため、関連銘柄の業績への影響はじわじわと波及する展開になりそうだ。政府は菅義偉官房長官をトップとする組織を立ち上げ、退位や即位の儀式のほか、新元号制定の準備を進める。2018年中には新元号を発表する見通しだ。 菅義偉官房長官

株主優待、上場企業の35%が導入 長期保有優遇が大幅増 

日経平均株価の上値がやや重くなる中で株主優待制度に再び投資家の関心が向かいそうだ。制度を導入している企業数は過去最高水準に膨らみ、長期保有を促す仕組みと相まって個人株主づくりに貢献する。 優待は配当と並び、長らく個人株主が投資先を選別する際の重要なポイントとなっている。企業も安定株主づくりに向けて制度導入に意欲的だ。リーマン・ショック直後の2009~10年こそ導入企業数が若干の減少に転じたものの、11年以降は再び増加に転換。野村IRの調べによると、17年10月末時点では1409社が優待を実施する。5年前と比べて3割強の増加で過去最高を更新した。上場企業の35%が導入している計算だ。 「QUOカード」優待は2年で1.5倍 もともとは企業への理解を深めてもらう狙いもあって自社商品を贈るケースが多かったが、近年は異なった傾向もみられる。特徴的なのがQUOカードを優待に使う企業の増加だ。最終消費者向けの商品を扱っていないBtoB企業が積極的に参入し始めた結果と言え、17年10月末時点では319件と15年10月末時点(205件)と比べ1.5倍に急増している。 もっとも配当と性格が近いQUOカードについては、あえて優待品にする必要があるのか疑問視する投資家も多い。そのため「最近はゆかりのある土地の特産品を盛り込んだカタログギフトを利用するBtoB企業も増えている」(野村IRの福島英貴氏)といい、優待の魅力を高めようと企業も工夫を凝らす。QUOカードをはじめとした金券やカタログギフトで優待を実施する企業は、足元で541件にのぼる。 長期保有優遇が大幅増加 長期保有してくれた株主を優遇するタイプの優待制度の増加も近年の新しい動きだ。17年10月末時点では321件が同タイプを採用しており、14年10月末時点(124件)と比べ2.6倍に跳ね上がった。株の短期的な値動きに左右されず、長く保有してくれる株主を増やし、株価の安定や株主構成の充実につなげたいとの思いを企業が強めているからだ。 321件のうち59件は長期保有した株主のみが対象となる優待制度で、こちらも増える傾向にある。例えばキユーピー(2809)やコマツ(6301)は3年以上、焼津水産化学工業(2812)やビジネスブレイン太田昭和(9658)は1年以上の継続保有を条件に掲げる。高水準の株主還元要求や敵対的買収を仕掛けてきかねない「アクティビスト(もの言う株主)・ファンド」の根強い存在感が、長期保有優遇タイプを採用する一因として挙げられる。 相次ぐ不祥事、優待導入の背中押す? 興味深いのは優待制度を導入している企業の中で、個人株主に「不祥事があっても見捨てない」役割を期待する声がじわり高まっていることだ。野村IRの調査では、個人株主に求める役割として「不祥事などがあっても理解し、応援してくれる」との回答が14.1%と、前年から1.2ポイント、前々年と比べると1.9ポイント増加。水準としてはまだ高くはないが、着実に増えつつある様子がうかがえる。   東芝(6502)や三菱自動車(7211)、日産自動車(7201)、東レ(3402)など大手の不正が相次ぐ中、対岸の火事とは思えない企業が「ファンづくり」の必要性を痛感するのも無理はないかもしれない。14年に日本マクドナルドホールディングス(2702)の期限切れ鶏肉問題が発覚した際、客足が遠のく中でも株価の下げが限定的だったのは、個人株主に人気の優待が支えになったからとの指摘もある。 繰り返す優待の悲劇 もちろん、1単元でも持っていれば優待の対象になる企業は依然として圧倒的に多い。権利取り狙いで短期売買に勤しむ個人投資家は健在だ。目当ての優待を実施している企業の株を買うと同時に信用売りを出し、権利を確定したうえで反対売買する「両建て取引」を行い、価格変動リスクをなくす手法はよく知られている。 しかし同手法を活用する投資家が多いために、空売りをする投資家が株式を借りる際に払う手数料「逆日歩」が高騰するのも珍しくない。結果としてコストが優待サービスの価値と配当の合計額を上回る「優待の悲劇」がたびたび発生する。 11月に権利付き最終日を迎えた優待銘柄では、キャンドゥ(2698)が2000円分のギフト券と850円の配当を得るために2900円のコスト、タマホーム(1419)も500円のQUOカードを手に入れるために900円のコストが発生した計算だ。12月も件のマクドナルドをはじめ様々な銘柄を対象に優待権利取りが活発化しそうだ。 【QUICKコンテンツ編集グループ・内山佑輔】

FDルールで何が変わる?② 「重要情報、企業が判断」「分析力が勝負」 大和総研の横山氏

2018年春、上場企業に公平な情報開示を義務付ける「フェア・ディスクロージャー(FD)・ルール」が導入される。市場参加者の間で一部に情報が偏る不公平感が改善するとの期待がある半面、重要情報の定義が曖昧で企業がIR(投資家向け広報)活動をしにくくなるとの懸念もある。注目点について大和総研の横山淳・主任研究員に聞いた。  ――FDルールについてどう評価していますか。 「上場企業が情報を発信する際、特定の人物だけでなく誰でも平等にアクセス可能にすべきという理念は正論だ。ただルールの運用のさじ加減で、企業など現場がどう受け止めて対応するか変わる部分がある。実際にどのようにルールが運用されていくかを見極めないことには、的確な評価は現時点では難しい」  ――副作用も考えられますか。 「企業側が情報をあまり出さなくなる可能性は懸念材料だ。企業が情報の提供に慎重になってしまい、誰に対しても平等に出しませんとなると、投資家が公平に情報へアクセスしやすい環境にしようとした本来の趣旨とは真逆の結果になってしまう。情報の開示の後退には細心の注意を払わなくてはいけない」  ――売上高や受注高といった月次情報の公表をとりやめる動きもあるようです。 「情報提供への姿勢の変化は一部ですでにみられるようだが、そうした動きだけを強調するのは不公平だ。これまでアナリストだけに送っていた資料をウェブ上やプレスリリースで開示しようと検討している企業もあると聞く。後ろ向きな動きばかりでは決してない。企業のなかでFDルールに対し戸惑いのようなものが生じているのは事実だが、しっかり対話をしたいと考えているからこそ悩んでいるのだろう」 「企業に戸惑いが生じる理由の一つは、どこまでが規制対象になる重要情報に該当するのか、すぐには判断しにくい点だ。FDルールの対象になる重要情報の範囲は必ずしも厳密に決まるわけではない。会社の業態や規模によって、ある会社にとっては重要性が高くなくても、別の会社にはとても重要な情報になりうるケースもあるだろう。自分の会社の株価に影響を及ぼす情報かどうかを、企業が自分で考えなくてはならず、悩みの種になっている」  ――投資家との対話が減ってしまう可能性はありませんか。 「前向き、後ろ向きな動きが両方あると思う。これまで私がディスカッションした企業については、どちらかというと対話に積極的な企業が多い。しかしコーポレートガバナンス・コードやスチュワードシップ・コードが導入され、本当は対話なんかしたくないのに仕方なく対話に取り組んでいた企業もあるだろう。そうした企業はFDルールを理由に、これ幸いとばかりに対話をやめてしまう可能性はないとは言えない」  ――独自の情報が得られなくなって、アナリストの役割が低下するとの声も聞かれます。 「むしろアナリストが本来の役割に戻るんだという見方もできるのではないか。いかに早く情報を入手して発信するかではなく、公表されている情報をベースにして、独自の分析力で勝負する本来のアナリストの役割に戻るんだと。アナリストを通じてこっそり情報を流す行為がFDルールでストップし、株価形成が歪んでしまうとすれば、そもそも情報開示が不十分だったということだ。情報開示が本当に十分なのか、議論の余地がある」  ――投資家がいわゆる早耳情報に頼らなくなれば、長期的な視点での投資につながるのでしょうか。 「例えば3年後や5年後の議論をするにしても、足元の情報なしでは進められない。現状の説明をしたうえで3年後、5年後にどんな姿になっているかの話をしなければ、地に足の着いた議論にならない。短期の投資家は足元の部分だけを切り取って材料視する可能性があり、FDルールが長期投資家の増加につながるとは単純に言い切れないだろう」 ※横山氏は「フェア・ディスクロージャーの論点」(2月23日付発行)をはじめ、FDルールに関するリポートを多数執筆している。 【QUICKコンテンツ編集グループ・内山佑輔】  

FDルールで何が変わる?① 金融庁「対話は積極的に」 モザイク情報は規制対象外

金融庁は上場企業に公平な情報開示を義務付ける「フェア・ディスクロージャー(FD)・ルール」を2018年春に導入する方針だ。上場企業がまだ公表していない重要情報を特定の者に伝えた場合に、ホームページなどで速やかに開示するよう求める。決算の財務情報をはじめ、業績予想の修正や中期計画で掲げる利益予想などが規制対象になりうる。 透明性向上で海外マネー呼び込み 欧州や米国ではすでにFDルールが導入されており、市場の公正さを保つのに一定の効果を上げているとの評価がある。国内への導入で情報開示の透明性が高まれば、海外投資家の資金呼び込みに資するとの声は少なくない。 そもそも国内導入の一つのきっかけとなったのは、一部の証券会社でアナリストが業績関連の情報を企業から公表前に手に入れ、特定の顧客だけに伝えていた問題が相次いで発覚したことだ。インサイダー取引などの不正を防ぎ、市場参加者間の情報格差の是正を図る規制とあって、表立って導入に反対姿勢を示す市場関係者は少ない。 それでも新しい規制とあって、副作用を懸念する声がある点は否めない。中でも多いのが、どこまでを株価に影響を与える重要情報ととらえるべきかを企業側で的確に判断できず、結果として情報開示に及び腰になってしまうのではないかというもの。足元では一部の企業で売上高など月次情報の開示を取りやめる動きが出ている。 一方、大和総研の横山淳主任研究員は「これまではアナリストだけに送っていた資料をウェブ上でも開示しようと検討し始めている企業もある」と指摘。確かに企業にFDルールへの戸惑いはあるものの「対話を積極的に進めたいがゆえの悩み」であり、決して情報開示に後ろ向きな姿ばかりではないと強調する。 FDルールの旗振り役である金融庁にしても、当然のことながら企業の委縮や情報開示後退を意図しているわけではない。金融庁は2014年に機関投資家の行動指針「スチュワードシップ・コード」、15年には上場企業向けの統治指針「コーポレートガバナンス・コード」をまとめ、企業と投資家が対話を深めながら日本企業の信頼・価値を向上させる取り組みを促してきた。FDルール導入にあたっても「企業とアナリスト・投資家との一対一の対話はどんどん積極的にやってほしい」との立場だ。 投資家説明会「いままで通りで問題ない」 企業の投資家向け説明会などについても、金融庁では「いままで通りのやり方で進めてもらえば、特に問題になるようなことはないはず」との認識を示す。企業としては過度に気にせずに従来のスタイルで説明会を続ければいいことになる。もっとも説明会資料はできればホームページ上にもなるべく早めにアップするのが無難と言えよう。 FDルールでは単一では重要情報にならなくても、ほかの情報と組み合わせた場合に重要情報になりうる「モザイク情報」については規制の対象にしていない。アナリストにとってはモザイク情報やほかの情報を組み合わせて企業分析する余地は残された。今後はそうした情報をどれだけ深掘りして付加価値のある材料へと高められるか、独自の分析力が問われることになりそうだ。 【QUICKコンテンツ編集グループ・内山佑輔】

年末に向けIPOラッシュ 12月は23社 注目はSGホールディングス

今年も年末に向けて企業の新規株式公開(IPO)が相次ぐ。来週は4社、12月は23社が上場する予定だ(11月22日時点)。注目は佐川急便の持ち株会社のSGホールディングスで、今年最大規模となる見込みだ。 11月22日時点で2017年のIPO企業数は91社と、16年の83社を上回る見通し。なかでも12月13日に東証1部に上場する予定のSGホールディングスは、市場から約1200億円を吸収する見込み。今年のIPOとしては最大規模になる。 そのほか、企業変革や働き方改革を支援するエル・ティー・エスや、インバウンド(訪日外国人)専業の総合旅行会社のHANATOUR JAPAN(はなつあーじゃぱん)など、テーマ性のある企業には個人投資家の注目が集まるかもしれない。 <17年末までのIPOカレンダー(22日時点)> 足元の新興株相場は堅調だ。過去1年に上場したIPO銘柄の値動きを基に算出する「QUICK IPOインデックス(単純平均ベース)」は23日に年初来高値を更新した。年初からの上昇率は46%と、日経平均株価の17%を大きく上回る。今年のIPO銘柄で公開価格に対する初値の上昇率が最も大きかった銘柄は、9月14日にマザーズに上場したウォンテッドリー(3991)で約5倍だった。直近21日にマザーズ市場に上場したサインポストの初値は、22日に公開価格(2200円)の3.9倍の8530円を付けた。投資家の需要は旺盛で新興企業株への資金流入が続いている。 ※QUICKでは上場日を一覧表示したIPOカレンダーや、企業の事業概要、過去1年間に上場した銘柄の初値倍率ランキングなど、IPOに関する情報をまとめて提供しています。  

米ステート・ストリート、取締役会ダイバーシティ指針を日本企業に拡大 女性いなければ反対票

米ステート・ストリート・コーポレーションの資産運用部門であるステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSGA)は15日、投資先の株式公開企業を対象とする「取締役会ダイバーシティ指針」を日本とカナダに拡大すると発表した。取締役会に女性役員または女性役員候補がいない場合、株主総会において指名委員長提案に反対票を投じるという。 発表資料によると、SSGAは2017年3月、ニューヨーク・ウォール街に「恐れを知らない少女(Fearless Girl)」像を設置。同時に米国、英国、オーストラリアに本社がある約600社に書面を送り、取締役会に女性役員または女性役員候補がいない場合、株主総会で指名委員長提案に反対票を投じることを通告した。通告後も取締役のジェンダー・ダイバーシティ向上への努力が見られなかった約400社に対し、SSGAは最終的に反対票を投じた。 こうした株主権の行使を受け、これまでに42社が取締役会のジェンダー・ダイバーシティを高める方針を決め、7社ではすでに女性取締役が就任したという。 ステート・ストリートによると、日本では東証株価指数(TOPIX)500を構成する企業の55%で女性取締役がいない。SSGAは2018年に日本とカナダの1,200社以上に対し、「取締役会ダイバーシティ指針」を提示するとしている。 ステート・ストリート・コーポレーションのロナルド・オハンリー社長兼最高執行責任者(COO)のコメントは以下の通り。 「他の条件がすべて同じ場合、ジェンダー・ダイバーシティが高い企業ほど、長期的により好業績を上げることをデータが示しています。『恐れを知らない少女』像の設置以来、株主資産15兆ドル超に及ぶ主要な資産保有者と資産運用会社として取締役会のジェンダー・ダイバーシティ向上に取り組んでいます。この取り組みを日本とカナダの企業へも拡大することにより、長期的な好業績とさらなる利益を投資家にもたらすと期待しています」  

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