21日の米国市場でアマゾン・ドットコムが4日ぶりに反落し、1.13%安の1730.22ドルで終えた。一時は1763.10ドルまで上昇して連日で上場来高値を付けたが、相場の地合い悪化を受けて朝高後は利食いに押された。
米最高裁判所は21日、州政府がネット通販業者から売上税を徴収することを認める判決を出したことがやや警戒された。これまで米国では州内に店舗や物流施設など物理的な拠点を持たない業者に対して、州は売上税の納付を義務づけることができなかったといい、今回の判決で、ネット通販は実店舗に対し税金面での優位性を失う見通し。もっとも、米マーケット・ウォッチによればアマゾンは既に売上税を徴収しているといい、アマゾン経由で物品を販売している業者に影響が予想されるという。
ネット・オークションを手掛けるイーベイは3.18%安、アンプリファイ・オンライン・リテールETFは1.37%安で終え、ネット小売り関連は軒並み軟調だった。
小売大手ウォルマートが0.71%高、家電量販店のターゲットが0.99%高、スパイダーS&PリテールETFは0.09%高で終え、実店舗の銘柄は堅調だった。家電販売大手のベストバイも1.80%高で取引を終えた。判決を受けて実店舗主体の小売株に買いが入った。(片平正ニ、本吉亮)
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