7日に2017年4~12月期決算を発表したソフトバンクグループ(9984)は同日午後4時半から、都内で決算説明会を開いた。孫正義社長による65分ほどのプレゼンテーションの後、同社長がアナリストや記者の質問に25分ほど答えた。
孫社長の肉声のエッセンスをLive形式でお届けする。
※写真は同社提供の決算説明会動画から
16:34
――スプリントについて
「今回の決算で特に伸びたのがスプリントだった。スプリントはトラブっている会社と思っている人がいまだにいるが、着実に改善している」
16:38
――借金が多いとの指摘について。
「当社は2000年のネットバブルを経験し、倒産するかどうかの苦しみを味わった。もういちど株式市場の暴落がないと考えてはいけない。だから負債のバランスは非常に慎重にマネージしなければいけないと考えている。EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)に対し、3.5倍までは我々にとって健全だ。現在は2.8倍で、十分に安全な範囲だ」
16:42
――米国の法人減税について
「大いにメリットがある」
16:47
――5Gについて
「他社はもともと持っている周波数の数が少ないうえに4Gで埋まっているが、スプリントは電波を一番持っており、余裕がある。スプリントは5Gで全米最強のネットワークが持てる。スプリントによるネットワーク逆襲が予定された。スプリントは完全に(業績が)底を打って顧客獲得も進んでいく」
16:49
――アームについて
「任天堂の新型ゲーム機『スイッチ』にも使われており、これからIoT(モノのインターネット化)分野でも浸透していき、オセロの四隅をとったようなもの」
17:00
――ソフトバンク・ビジョン・ファンドについて
「将来性のある会社が続々とビジョン・ファンド入りしている。世界最大級のライドシェアのウーバーも投資先の仲間に入った。ビジョン・ファンドは一般的なベンチャーキャピタルとは位置づけが違う。その分野の圧倒的な会社にどんと投資する。IPO(新規株式公開)できるかどうかではなく、いつIPOするかという会社だ」
17:23
――携帯会社ソフトバンクのIPOに伴う親子上場について
「世界の時勢に合わないとみる人がいるが、私は小さな次元で考えているのではなく『群戦略』が根底にある。当社は戦略的な持ち株会社になり、オペレーティングカンパニーはそれぞれが独立自尊であった方がいい。ソフトバンクは配当政策を重視し、当社はそのオペレーティングカンパニーから配当を得てほかに資金を回していけるようにする」
17:38
――上場後の携帯会社について
「宮内が社長になる。私は会長に就く。自律的で機動的な成長のために、権限は宮内に移譲する」
17:48
――楽天の携帯事業参入について
「情報革命にはいろんなプレーヤーが様々な役割を果たす。明治維新でも薩摩藩や長州藩などいろいろプレーヤーがいた。楽天も情報革命をけん引している革命家。新しい切り口で携帯事業に参入することは市場を刺激する。切磋琢磨しながらともに業界を革新したい」
17:53
――元シャープ副社長の佐々木正氏が亡くなったことについて
「私が19歳のときに発明した電子翻訳機をライセンス契約してから、いろいろとご指導いただいた。親戚でも投資家でもない方が懇切丁寧にいろんなアドバイスをしてくださったわけで、こんなにありがたい方はいない。102歳で亡くなったが、最後まで最先端の技術に対して思いを深くし、高い志を掲げていた」
【QUICKナレッジコンテンツグループ・内山佑輔】
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