6日の米国株式市場は反発。ダウ工業株30種平均の終値は前日比567.02ドル高の2万4912.77ドルと3日ぶりに反発した。一時は前日比567ドル安と下落する場面もあったが、取引終了にかけ上昇した。ダウ平均は続落での下げ幅1840ドルのうち約3割を取り戻した格好だ。
株式相場の下落に歯止めがかかり、債券買いが一服するなど、金融市場は一定の落ち着きをみせた。10年物米国債の利回りは前日に比べ0.095%高い2.802%だった。
ハイテク株中心のナスダック総合指数の終値は同148.357ポイント高の7115.883ポイントと4日ぶりに反発。S&P500種株価指数は同46.20ポイント高の2695.14ポイントと4日ぶりに反発した。
原油先物は値下がり。ダウ平均は終値では前日比2%超上昇したが、取引時間中には同2%超下落する場面もあり、投資家のリスク資産への警戒感がくすぶったようだ。WTI原油先物取引は期近3月物終値は前日比1.18%安の1バレル63.39ドルと3日続落だった。
7日の東京株式市場も反発が見込まれる。米国の主要な株価指数の終値がそろって上昇し、グローバルな株安トレンドに歯止めがかかったことは投資家心理の好転につながる。早朝の米ドル・円相場が109円台半ばと前日の東京夕に比べ50銭あまりの円安傾向であることも支援材料といえそうだ。
通例であれば週末の株価指数オプションの特別清算指数(SQ)算出をにらんだ権利行使価格帯を意識した値動きが予想されるところが、急落を受けたロスカットの売りやコンピューターの自動取引により値幅が異常に拡大した翌日であり、まずは相場の落ち着きどころを探す展開となりそうだ。
相場の柱はトヨタ自動車(7203)か。6日大引け後に、2017年4~12月期連結決算(米国会計基準、SEC)を発表し、同時に18年3月期連結の業績予想を上方修正した。純利益は前回予想の前期比6%増の1兆9500億円から、同31%増の2兆4000億円を見込むと増額修正した。今期3回目の上方修正で、過去最高を更新する。
米国の税制改革で法人減税により税負担が軽減される。アナリスト予想の平均であるQUICKコンセンサス(19社平均)の純利益は1兆9913億円をみていたが、会社による新しい予想はコンセンサスを約2割上回る。前日の米国株式市場でトヨタの米預託証券(ADR)は前日比5.17%値上がりし、円換算値は6日の東証終値を4.32%上回る水準と試算されている。
(QUICKエクイティコメント)
※QUICKエクイティコメントで配信したニュースを再編集した記事です。QUICKエクイティコメントは、国内株を中心に相場動向をリアルタイムでLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。