世界的な株価急落を受け、日米欧ともに予想株価収益率(PER)が急低下した。以前までの割高感の解消につながったと前向きにとらえる声も出始めている。
(注)QUICK FactSet Workstationより作成
PERはバリュエーションを測るものさし。株価が企業の1株利益(EPS)の何倍に買われているかをあらわし、数値が高くなるほど割高感が増しているとみなされる。6日の東京株式市場では、日経平均株価の終値は前日比1071円84銭安の2万1610円24銭と大幅に3日続落し、日経平均をひとつの銘柄と見立てて同日終値で試算した連結ベースでの予想PERは13.81倍と前日比で0.66ポイント低下した。
日経平均がPERで14倍を下回るのは2017年9月12日(13.97倍)以来、約5カ月ぶり。日経平均は急落したが業績下方修正の影響が反映されたとみられ、日本経済新聞社の業績予想をもとにした日経平均の予想一株当たり利益は1564.83円と前日比で2.69円減少した。
QUICK端末からアクセスできるナレッジ特設サイトの「日経平均/PERチャート」を使えば、過去のPERや日経平均との比較が簡単にできるほか、シュミレーションも可能だ。例えばPERが現状のままで、今期5%の増益と仮定した場合、日経平均株価の水準は2万2690円だ。
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