Jフロント株が高値、パルコ効果に脚光 上野の客数7割増

4日の東京市場でJフロント(3086)が続伸して前週末比4.7%高の1989円まで買われ、年初来高値を2営業日ぶりに更新した。11月の売り上げ増が手掛かりで、その中身をみると訪日外国人(インバウンド)需要の追い風だけではなかった。11月にパルコ(8251)との初の協業で増床開業した松坂屋上野店(東京)の貢献も大きい。上野店の来客数は前年同月比7割増となり、2012年に子会社化したパルコとの相乗効果がようやく顕在化してきた。

 Jフロント 株価 修正

1日に発表した傘下の大丸松坂屋百貨店の11月の既存店売上高は、前年同月比7.2%増だった。まず目に付くのは免税売上高の92%増という高い伸びだ。三越伊勢丹(3099)の44%増、高島屋(8233)の48%増を引き離し、「インバウンド需要を同業他社以上に取り込んでいる」(野村証券の青木英彦マネージング・ディレクター)のが投資家の買いを誘っている。

パルコとの協業効果も増収に寄与した。松坂屋上野店の南館跡地に新業態「パルコヤ」を11月4日に開業した。東京23区内のパルコ出店は渋谷以来、44年ぶりとなる。上野店の顧客層は高齢者の比率が高かったが、「パルコヤ」が目指すのは団塊ジュニア世代を中心とする30~50代の消費者の取り込みだ。かつて文化の発信地として渋谷パルコなどに通った世代だ。

「パルコヤ」も入る上野フロンティアタワーの11月4日の開業後、本館も含む上野店全体は客数が大きく伸び、売上高も2割増となった。小売業にくわしいGマネジメント&リサーチの清水倫典代表は「初のパルコとの協業の成果が、早くも出た」と評価する。

Jフロントは22年2月期までに全国で4カ所のパルコ型店舗を開業する予定で、21年には2店目を大阪市内の旗艦店、大丸心斎橋店の北館にオープンする。「幅広い顧客ニーズを取り組む姿勢をいっそう明確にする」(野村証券の青木氏)ことで、収益拡大を狙う。上野店はまだオープンしたばかりながら、成功体験を重ねていけば投資家の評価は「インバウンド」だけにとどまらなくなるだろう。

【日経QUICKニュース(NQN) 張間正義】

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