8日の米株式市場でアップルが小幅に5日続伸し、一時は176.24ドルまで上昇して分割後の上場来高値を連日で更新した。特に買い材料は聞かれなかったが、3日にiPhoneの10周年記念モデル「iPhone X」を発売してからは下げ知らずで、強い流れとなっている。QUICK FactSet Workstationによると、8日終値時点のアップルの時価総額は9048億ドル(103兆円、1ドル=113.86円で換算)と、円換算ベースで100兆円を突破した。
<アップルの時価総額の推移>
QUICK FactSet Workstationより作成
アップルが初代iPhoneを発売したのは2007年6月29日で、この日の時価総額は1060億ドルだった。iPhoneが業績をけん引する中、今年の10周年モデルの販売を受けて時価総額は8.5倍になった格好だ。市場では次の節目として1兆ドル突破が期待されているようで、自社株買いなどの株主還元策があれば一段高が期待されている。指数インパクトの大きさもさることながら、ヘッジファンドなどの保有が多いとされるアップルが強含めば、投資家のリスク許容度が増す相乗効果が期待されそう。
8日のダウ工業株30種平均は小幅に7日続伸し、6.13ドル(0.02%)高の23563.36ドルで終えた。ザラ場ベースの史上最高値は更新できなかったが、連日で史上最高値を更新した。この日の寄与度ランキングトップはジョンソン&ジョンソンで、ダウを約10ドル押し上げたほか、アップルも上昇寄与度上位に顔を出した。
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