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画像処理半導体のエヌビディア、2桁増益予想 減速感も台頭か【米決算プレビュー】

記事公開日 2017/11/8 11:13 最終更新日 2017/11/10 07:40 QUICK Market Eyes

GPU(画像処理半導体)大手のエヌビディアが米東部時間9日午後5時(日本時間10日午前7時)に3Q(8~10月期)決算発表を予定している。QUICK FactSet Workstationによると、市場予想のEPS(1株利益)は前年同期比13.9%増の0.95ドルが見込まれている。四半期ベースで2桁増収増益は続くものの、売上高はこれまでの5割増収、純利益は2倍強と急速に伸びていたことを勘案すると、若干の減速感が否めないかもしれない。なお、ソフトバンク(9984)が10兆円ファンドと称される「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を通じてエヌビディアに多額の出資をしており、ソフトバンクの株価動向にも影響を与えるとみられる。
【8~10月期決算の市場予想】(前年同期比)
・売上高       :23億6360万ドル(17.9%増)
・純利益             : 5億9710万ドル(10.2%増)
・EPS                  : 0.95ドル(13.9%増)

~~~売上高の部門別内訳~~~
・ゲーム部門     :12億8000万ドル (2.9%増)
・映像化部門    : 2億3500万ドル(13.5%増)
・データセンター部門: 4億1600万ドル(92.1%増)
・自動車部門    : 1億4200万ドル(24.9%増)
・OEMその他   : 1億8200万ドル (2.0%減)

※QUICK FactSet Workstationより

エヌビディアはコンピューターグラフィックスの先端を行くビジュアルコンピューティング企業で、PCやモバイル機器に搭載される高性能なグラフィックスチップとプロセッサの開発・製造を手掛ける。製品用途は、PCの画像処理から、ゲーム機、専門可視化装置、データセンター、AI、仮想通貨のデータ処理、自動車等へと拡大。任天堂の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」のメーンプロセッサーにエヌビディア製のモバイルプロセッサ「Tegra」が採用されている。ゲーム向けのグラフィック処理などに使ってきたGPUはAIの技術を取り込みやすい特長があり、ディープラーニングに適しているとみたトヨタ自動車(7203)やテスラなどが相次ぎ採用。エヌビディアのGPUは世界の自動車・部品大手に自動運転車の研究で使われており、レベル5と呼ばれる完全自動運転の技術開発に弾みがつく可能性があるとみられている。

【エヌビディアの時価総額の推移】(単位:100万㌦)

エヌビディア時価総額

※QUICK FactSet Workstationより作成

2Q(5~7月期)決算では、「ニンテンドースイッチ」を含むゲームに加えて、AI、仮想通貨のデータ処理向けなどの好調で市場予想を大幅に上回る着地となりながらも、決算発表直後は売られた。データセンター向けが市場予想ほど伸びなかったことが嫌気された経緯があり、全体業績の動向は勿論のこと、用途向きの伸びにも注目したい。

◎過去の決算と株価の推移はQr1などQUICK端末のナレッジ特設サイト「米決算プレビュー」で確認できます。

【過去20四半期決算分析】
EPS実績  対市場予想
上振れ回数    18
下振れ回数       2

EPS実績/市場予想(%)
平均乖離率   +42.0
平均上振れ率    +50.0
平均下振れ率    -30.2

決算発表直後1日の値動き
上昇回数     13
下落回数     7
平均騰落率    +5.6
平均上振率       +10.5
平均下振率         -3.5

※QUICK FactSet Workstationの「サプライズ履歴」より作成

同社の決算発表は概ね市場予想を上回って着地するケースが多く、過去5年(20四半期)で18回も上振れ。その際の平均上振れ率は50%にも達する。その一方で、2回下振れしたが、その下振れ率は30%。この決算発表直後1日の値動きは、13回が上昇し、7回下落。平均上昇率10.5%、下落率は3.5%だった。
傾向的に市場予想を大幅に上回る着地となり、株価もポジティブに反応することが多い。ただ、市場予想を上回る決算ながら利益確定売り等などで売られたケースも少なくないだけに注意が必要だろう。今回は株価が最高値圏にありながら、増益率が鈍化するとみられるなど警戒感が強いだけに、市場予想通りの着地や若干の上振れ程度ならば利益確定売りに押される可能性が高そうだ。逆に、成長鈍化を払拭するような大幅増益決算となれば、株価上昇に弾みがつくかもしれない。

【QUICKエクイティコメント・本吉亮】

※QUICKエクイティコメントは、国内株・北米株を中心に相場動向をLIVE解説するQUICKのオプションサービスです。


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