QUICKでは円相場の急伸を受けて、8日に外為市場関係者52名を対象に緊急聞き取り調査を実施しました。
今後3カ月間のドル円相場の予想レンジについては、「105~115円程度」との回答が63%を占めました。次に多かったのが「100~110円程度」で27%。「110~120円程度」との回答は6%にとどまり、「115~125円程度」は0%です。
向こう3カ月間の対ドル円相場の高値メドについては、回答の単純平均値が1ドル=103円51銭、中央値は1ドル=105円となっています。
プロがにらむ対ドル円相場の高値メドは100~105円ということが判明しました。市場は一時的に105円を抜ける可能性も警戒している状況ということです。
円高進行の背景についての質問では、「ポジション調整・投機的な動き」が33%で最多となりました。「米利上げペースの鈍化」と回答したのが21%、「日本の期待インフレ率の低下」が13%。見方は分かれているものの、今回の円急騰は、金利予想というファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)の影響というよりかは、あくまで需給・投機の要因であるとの見方が優勢でした。
「ポジション調整・投機的な動き」については、「日銀の金融政策の手詰まり感に加え、日本当局による為替介入が困難との思惑もあり、円高の流れに歯止めをかけるに至っていない」(証券会社)などの指摘がありました。