大和証券は年内にも、人工知能(AI)を活用した対話ロボットがチャット形式で株価情報などを提供するサービス「株talk」を始める。大和証券に口座がなくても、同証券のホームページ上で、無料で利用できる。株式投資に気軽に関心を持ってもらうのが狙いだ。
利用者はまずパソコンやタブレット端末、スマートフォン(スマホ)で大和証券のホームページから「株talk」のフローティングボタンをクリック。
ウェブを立ち上げると定型質問が並ぶ。その中からたとえば「日経平均はどんな感じ?」を選択すれば、足元の日経平均株価を簡潔に答えてくれる。
定型質問一覧のほか、画面の下部には自由に質問できるメッセージ入力欄があらわれる。個別銘柄を入力すれば、株価以外に直近の売買材料も教えてくれる。他社が提供するサービスでも銘柄を入力し株価を答えるシステムはあったが、材料まで一緒に伝える対話ロボットは初めてという。
最大の特長はチャットのかたちで自由対話ができることだ。「何が上げてる?」と聞けば、材料があって株価がその日上昇している銘柄を次々と答えてくれる。自由に質問すれば、何かしら返答がある仕組みになっている。
株価や直近の売買材料などの情報は、日本経済新聞社グループの金融情報サービス会社、QUICKが提供している。対話の要となる意図解釈エンジンについては徳島大学発のベンチャー、IMAY(Intelligent Machines Amaze You株式会社、東京・千代田)が担当。QUICKのプロ向け情報端末で配信している「QUICK AI速報」の技術を応用した。煩雑な操作なしに様々な株式情報を得られるため、これまで資産運用になじみのなかった若年層などの株式投資へのハードルを下げてくれそうだ。