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GPIFのESG投資参入は国内普及のきっかけになるか・・・

記事公開日 2017/7/10 18:52 最終更新日 2017/7/10 18:57 調査・サーベイ 国内 QUICK月次調査<株式> QUICK月次調査

 

公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は3日、環境や企業統治を重視した企業を選ぶ「ESG投資」の運用を始めたと発表しました。6月末時点で約1兆円を投資しているそうです。そこで、今回は毎月実施している市場関係者を対象とした「QUICK月次調査<株式>」を通じて、「ESG投資」の効果などについて聞きました(証券会社および機関投資家の株式担当者157人が回答、調査期間は7月4日~6日)。

 

ESGは徐々に普及か

ESGとは環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)の頭文字を合わせた言葉です。このような非財務情報も考慮して投資するESG投資は欧米ではすでに普及しています。こうした「ESG投資」の動きは、年金や保険など国内の他のアセットオーナーに広がっていくと思いますか、と聞いたところ、最も多かったのは「徐々に拡大する」で7割弱を占めました。市場関係者からは「今後、他のアセットオーナーにも広がる可能性は十分あり、同様のコンセプトの投資信託が出てくることなども期待できるが、対象企業の株価パフォーマンスが向上するかは全く別問題。運用成果が伴わなかった場合、一時的なブームで終わる可能性が高い」と厳しい見方もありました。

 

ESG投資拡大する?

 

GPIFが今回、採用した株価指数は英FTSEの「FTSE Blossom Japan Index」、MSCIの「MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」、「MSCI日本株女性活躍指数」の3つです。英FTSEの指数にはトヨタ自動車(7203)、MSCIのジャパンESGセレクト・リーダーズにはKDDI(9433)が組み入れられているため、市場で話題になりました。足元の投資金額は1兆円ですが、今後は日本株運用の1割にあたる3兆円に増やす方針とのことです。

 

GPIFポートフォリオ

 

では、「ESG投資」は国内株式のパフォーマンスにどう影響すると考えますか、と聞いたところ、「長期的なパフォーマンス向上につながる」が35%、「一時的なパフォーマンス向上にとどまる」が18%となりましたが、最も多かったのは「影響がない」で44%という結果となりました。市場関係者からは「投資家がESGを機に日本株への配分を増やす様子が見られない現状からは、国内株式全体のパフォーマンスには影響はない」、「現時点では、投資パフォーマンスに対して意味を持つ動きというよりは、情報開示の拡大や評価手法の確立に向けた重要なステップ」といった見方もあるようです。

 

ESG国内株への影響

 

また、「ESG投資」が企業経営に与える最も大きな影響は何だと思いますか、という質問で最も多かった回答は「長期的な企業価値の向上を後押しする」で29%、次いで「非財務情報の開示が進む」が24%、「コーポレート・ガバナンスの強化につながる」が23%でした。市場関係者からは「ESG投資が広がれば、非財務情報の開示が進むとともに、短期的な決算数字だけでなく、企業の長期的価値への関心も徐々に高まっていくと思われ、良い事だと思う。一方で、今回採用された3指数の全銘柄を精査するとほぼお馴染みの大型株ばかりであり、銘柄を絞っているとは言い難いので通常のパッシブと大差ない印象」といった意見もありました。

 

最も大きな影響

 

顧問・相談役の「役割・報酬などの情報を開示すべき」が半数

経済産業省は、コーポレート・ガバナンス強化の一環として、上場企業を対象に顧問・相談役の役割を明示するルールづくりを検討しています。会長や社長が退任後も顧問・相談役として企業に残り、実質的な影響力を行使しているとの批判もあり、透明性を確保する環境整備も必要との判断ですが、このような動きをどのように考えますか。最も多かった回答は「役割・報酬などの情報を開示すべき」で48%、「企業の判断に任せるべき」が27%、「顧問・相談役の制度を廃止すべき」が20%という結果でした。

 市場関係者からは「顧問・相談役の制度が企業の変革を妨げているが、これに限らず社外取締役もうまく機能していない。PBR1倍割れは割安株とも言えるが、経営陣の怠慢も現している。役割・報酬などの情報を開示する必要がある」、「顧問や相談役が企業活動にどの程度貢献しているのかどうかは不透明である。しかし、経営指導が出来る人材の確保という面もあることから、顧問の必要性については評価し難く、企業の判断に任せるべきだと考える」といった意見も聞かれました。

 

 

 

 


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