QUICK企業価値研究所アナリスト 前田俊明(2017/11/06)
・24期連続の営業増益見通し
18/3期上期の連結業績は前年同期比10%増収、同16%営業増益。好調なシステムサポート(SS)事業が全体を牽引。SS事業はクラウドサービス(ネット経由型サービス)が拡大したほか、システムインテグレーション(SI)事業の収益の一部がSS事業に移る収益構造の変化もあり、力強く成長した。SS事業への収益シフトを補いSI事業も順調。
企業価値研究所は18/3期通期の連結業績予想を上方修正、前期比7%増収、同11%営業増益とする。SI事業はSS事業への収益シフトがあるが、同5%増収を見込む。SS事業は2桁増収の見通し。生産性の向上により、全体の営業利益は300億円の大台に乗り、連続増益は上場前を含め24期に伸びよう。
翌19/3期も上方修正、前期比5%増収、同7%営業増益を予想する。売上高は700億円を射程に捉えつつある。引き続きSS事業が全体の業績拡大を牽引する見通し。
・SI事業の受注高は実態ベースでは増加
18/3期上期の受注高は、SI事業は前年同期比3割減だが、計上基準の厳格化が主因で未計上分を含めれば前年同期を上回った模様。SS事業は2割増と好調を維持。
・リスクファクター ~不採算案件の発生
・アナリストの投資判断 ~中長期的な上昇を見込む
当研究所では、(1)営業増益が続く安定的な収益構造、(2)潤沢な手元流動性を持つ強固な財務基盤、(3)高ROE(自己資本利益率)――など、引き続き高く評価している。株価は上期決算発表を受けて上伸、2000年以来の高値圏にある。株価上昇を受けて指標面では割安感に乏しい。当面は現状程度の株価推移を予想するが、安定的な業績拡大が期待できることから、中長期的な上昇を見込む。
(提供:QUICK企業価値研究所)
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